内容説明
近代日本で鉄道が全国に敷設されたとき、地域は煙をあげて驀進する乗り物をどう受け入れ、人々は車窓から風景をどういう思いで眺め、生活に鉄道というメディアを織り込んでいったのか。民謡集や伝説集、案内記、旅行雑誌、広告などから鉄道と旅の想像力の歴史をたどり、身体感覚の変容を描き出す。
目次
鉄道旅行と峠
第1部 旅と伝説―民謡・伝説から民話へ(民謡・伝説と旅する身体;民謡・伝説を“たずねる”身体;鉄道の想像力と民謡・伝説;名所と決別する柳田國男;「ディスカバー・ジャパン」の頃)
第2部 近代の風景観と身体感覚―移動する身体と地面との切断(車窓の風景と車内の出来事;自動車が走る暮らし;移動する身体と危険回避の伝承)
第3部 鉄道とトンネルと口承―近代の暴力性を馴致する物語(鉄道忌避伝説あるいは鉄道を見守る稲荷;鉄道、あるいは旧道)
著者等紹介
野村典彦[ノムラノリヒコ]
1965年、神奈川県生まれ。非常勤講師として「民俗学」「民俗・伝承論」「神話・民話研究」などの授業を担当。2011年度は、千葉大学文学部、フェリス女学院大学文学部、日本大学文理学部、川村学園女子大学文学部に出講(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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