内容説明
近代日本の歩みとともに大衆化した音楽は、十五年戦争期にどのように「戦争の手段」として活用され、人々に愛され親しまれたのか。戦時下の音楽界の組織化の実態、量産された「国民歌謡」や「国民合唱」、占領地で対外宣伝を担った音楽関係者たち、さらには戦後への継続や戦争責任までも射程に収め、近代日本の音楽史の空白を浮き彫りにする。
目次
第1章 音楽と総動員体制
第2章 音楽界の一元化―演奏家協会と日本音楽文化協会
第3章 電波に乗った歌声
第4章 量産された「国民歌」―アジア・太平洋戦争期の楽曲募集
第5章 音楽の「大東亜共栄圏」
第6章 「戦後」への射程
著者等紹介
戸ノ下達也[トノシタタツヤ]
1963年、東京都生まれ。立命館大学産業社会学部卒業。洋楽文化史研究会代表幹事。専攻は近代日本音楽史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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