苦学と立身と図書館―パブリック・ライブラリーと近代日本

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苦学と立身と図書館―パブリック・ライブラリーと近代日本

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  • サイズ 46判/ページ数 264p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784787200747
  • NDC分類 016.21
  • Cコード C0000

出版社内容情報

いまでこそ「自習」する場所として活用されているが、公共図書館はいつ・どのようにして勉強・独学の空間になったのか。明治期からの近代化のなかで、勉学の情熱を抱えた青年・女性たちに果たした図書館の役割とは何だったのか。



明治初期の唯一の無料公開図書館である東京書籍館の成立と展開をたどる。そして、音読の禁止を背景にして、弁護士・医師・教員の資格試験の勉強空間として図書館を使う利用者が増えたことを掘り起こす。一方で、図書館での独学を軽んじる社会的な風潮もあり、そういった独学をしていた専門学校や社会人経験を経た大学入学者に対して差別があった事実も指摘する。



加えて、雑誌「成功」から当時の社会的な成功のあり方、独学と立身出世の関係を読み解き、学歴社会への移行も描出する。



これまで正面から取り上げられてこなかった「図書館と勉強」をめぐる独特な文化を掘り下げて、近代日本の風俗や社会的な感性も浮き彫りにする。

内容説明

明治初期の唯一の無料公開図書館である東京書籍館の成立と展開をたどる。さらに、音読の禁止を背景にして、弁護士・医師・教員の資格試験の勉強空間として図書館を使う利用者が増えた歴史を掘り起こす。

目次

序章 “public library”と日本の図書館
第1章 日本的図書館観の原型
第2章 パブリック・ライブラリーを日本に
第3章 東京遊学と図書館の発見
第4章 読書装置としての貸本屋と図書館
第5章 苦学と立身と図書館
第6章 勉強空間としての図書館の成立

著者等紹介

伊東達也[イトウタツヤ]
1965年、福岡県生まれ。九州大学大学院人間環境学府教育システム専攻博士課程単位取得退学。博士(教育学)。山口大学人文学部講師。専攻は図書館学、日本教育史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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軍縮地球市民shinshin

17
本書は学術書で著者の博士論文。内容は、「日本の公共図書館はいつから学生の勉強部屋になったか」。日本はなぜか図書館の主な利用者は学生であった。今では社会人も多く利用しているがつい最近までそんな感じだった。しかも学生は図書館蔵書をまったく利用しないので、勉強道具を持ち込んで「場所だけ借りている状態」なので、図書館側からみると決して「良い利用者」とはいえない。というか、「悪い利用者」なのである。これは日本独自の特徴で欧米ではあまりみられない現象だという。本書はその起源を明治初期に求めている。ただ最初は学生ではな2022/07/20

kenitirokikuti

5
図書館にて。日本の公共図書館は実質的に受験生の学習室とみなしうる。なぜそうなってきたのかを明治大正期の図書館事情から探る▲中学生の数、明治25年(1892)には約1.6万人だったものが、同37年(1904)には10万人超に▲図書館と黙読・黙学▲貸本屋の「草紙」と、「物之本」(購入される教養書や実用書)の本屋(そもそも、「物之本屋」の略称が本屋であるようだ)。2021/04/17

みつ

4
日本の図書館が学生たちの勉強の場となった理由を解き明かすのがこの本の主題。その点では第3章からが本題をなしており、(男性が)立身のため資格取得試験勉強をする場として、その後学歴が資格取得要件となって以降は学校にはいるための勉強の場としての図書館が、浩瀚な引用文献により描かれる。図書館が有料だった時代、貸出制限、貸本屋や新聞縦覧所との比較、黙読習慣の誕生など興味深い話題も多い。ただ、著者も記すとおり第6章で論点の再整理がなされているので、序章から第6章に飛び、改めて最初に戻る方が頭に入りやすいかもしれない。2020/12/26

takao

1
ふむ2021/08/25

0
図書館が明治期の日本にとって重要なものとは露知らず今まで利用していた。図書館利用によって村上の説く、自分の人生をより良く生きる成功をしたい。2021/10/28

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