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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いおむ
8
再読!読み直すとその闇と因縁が一層深く感じられた。そして巻末に演出効果を計算されたあざといまでのスサノオの登場がまさに圧巻!!!2016/02/15
人工知能
7
前の巻で導かれ幽世へ踏み込んだ忠尋の描写から始まり、忠尋と稗田家との関係のなれ初め、そしてこまと忠尋の父、忠寿の関係と彼らに起きた事件。忠尋が背負う定めの元や、こまが忌み嫌われるわけなど、今までの巻からの伏線を回収。ストーリーの性質上、過去の話が多いですが重要な巻。この巻の最後の章であらわされる幽世の中の表現方法が天晴としか言いようがない。舞台演劇が如く始まると、忠尋の血縁者が現れて、幕間挟んで以前登場したコマ割りがでて、影絵、道路標識、巻の〆を飾るのは菊理に宿るスサノオ。流石の表現技法である。圧巻です。2013/02/10
山野辺ワラビ
7
この巻から雰囲気変わる。異形の化け物、特に蟲のイメージが怖い。しかし、異界の描き方は怖いだけではなく、魅力的でもある。柳田・折口的な世界。そしてこまさんの本領発揮。結実や平田への物言いも嫌らしいね。妖怪は萌えるものではなく、恐ろしいものだということを再認識させてくれる。菊理ばあちゃんも地味に登場してた事に気付いた。2012/05/20
mk
6
一気にディープな世界へ入ると同時に、これまでの伏線がどんどん回収されていく。物語にがっつりとした芯が入った。こんな魑魅魍魎の世界を見てたんじゃ、主人公が4巻で心を病んでいったのも納得というもの。こんな壮絶な死去と出生があったのなら、こまさんとお母さんのためらいも分かるというもの。◆最後に出てくるスサノオに、妙にくっきりした現実感があるのが、印象的。2012/08/05
えふのらん
5
「妣が国へ、妣が国へ罷らん」から「素戔嗚と号すなり」までの密度と勢いがすごい。冷静に考えれば近親血縁怨念云々で黄泉に憧れるのは、かなり性的であれなのだが画で倫理が保たれている。そもそも記紀がそんな話ではあるが、その辺のモチーフの選択/置換(蟲)がうまい。あと須佐之男ではなく素戔嗚なんだね。2022/07/24