出版社内容情報
著名なGE社元ジェネラル・カウンセルである著者が、自身の経験を踏まえ企業法務の神髄を説く。企業は高い業績と倫理性・誠実性、そして健全なリスク管理を統合する使命があり、法務責任者にはその使命を全うする責任がある。ハーバード・ロースクールのシニア・フェローである著者が、自己のGE社における長年のジェネラル・カウンセルとしての経験を踏まえ、企業法務の神髄を説く。原題『The Inside Counsel Revolution』
ベン・W・ハイネマン Jr.[ベンダブリュウハイネマンジュニア]
著・文・その他
企業法務革命翻訳プロジェクト[キギョウホウムカクメイホンヤクプロジェクト]
翻訳
目次
第1編 パートナー・ガーディアンとしてのジェネラル・カウンセル(企業法務革命;経営リーダーたる法律家の理想形;パートナー・ガーディアンの現実 ほか)
第2編 主要な論点(法令遵守(コンプライアンス)と法的リスク
倫理―複雑性
リスクと危機管理 ほか)
第3編 未来のグローバル法務組織(法務部門を率いるということ;法律事務所―その他の選択肢;未来―課題と可能性)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
R
29
読んだけど理解できた自信はまるでない。ジェネラル・カウンセルという社内弁護士で、かつ、様々な意思決定が可能な人材により、法と秩序を守ることで、企業そのものを守るガーディアンとするというお話。あらゆるリスクを想定して、経営と経理も理解しながら、法令順守しながら利益をあげていくという至難の業をなんとしてもやり遂げねばならないという崇高な目標のため、弁護士事務所ではなく、社内にそういう部署<法務部>を置くべきだという話しは大企業向けで、私のような小人はコンプライアンスを守ることを念頭に生きようと思うのであった。2024/09/02
ちくわ
4
今更ながら読み切った。元GEのジェネラルカウンセルであるベン・W・ハイネマン Jr.によるジェネラルカウンセル論ともいうべき書籍となっている。ベースが米国の企業法務となっているため、日本の人員構成や組織体系からするとかなりズレはあると思うものの(いわゆる「弁護士」を前提とした記述等)、機能論についての言語化という意味では参考になる部分はある。注意深く読むと「市場」という言葉がかなり出てくる点が気になり、日本での事業理解というと「ビジネスモデル」を指していることが多く、ここの意味を考える必要ありと感じた。2023/07/30