出版社内容情報
忠誠リベートという行為は、競争者排除型行為の二つの典型的類型である排他的取引と不当廉売との境界に位置する行為類型であるため、その競争法上の扱いをめぐっては、海外でも見解が分かれている。本書は、忠誠リベートの競争法上の問題点に関する比較法的考察を通じて、競争者排除型行為規制の目的と構造を探求するものである。
早川 雄一郎[ハヤカワ ユウイチロウ]
著・文・その他
内容説明
能率に基づく正当な競争手段と、反競争的な梃子を通じた人為的競争手段との境界はどこにあるのか忠誠リベートに関する日米欧の比較法的考察を通じて競争者排除型行為規制の目的と構造を探求する。
目次
第1章 はじめに
第2章 欧州の伝統的判例法理の形成と展開(「形式ベース」のアプローチ時代)
第3章 忠誠リベートの経済学(反競争効果・競争促進効果のストーリー):2000年代における議論の深化
第4章 欧州委員会による「効果ベース」アプローチへの転換とその実践、並びにその後の裁判例の展開
第5章 米国法の動向:最近の下級審裁判例を中心に
第6章 日本法への示唆
著者等紹介
早川雄一郎[ハヤカワユウイチロウ]
2006年京都大学法学部卒業。2008年京都大学大学院法学研究科法曹養成専攻(法科大学院)修了。2013年京都大学大学院法学研究科博士後期課程修了(京都大学博士(法学))。京都大学特定助教、講師を経て、立教大学法学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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