内容説明
本書は、電子の軌道運動やエネルギー準位のイメージを利用しながら、化学元素の性質の由来や化学結合の仕組みをしっかりと学んでみようという人のために、化学サポートシリーズの1冊としてまとめた本である。高校レベルのことにも説明を加えながら話を進めるので、予備知識がやや不足していても、化学現象の基本を高いレベルで理解できるようになるであろう。また、最新の化学結合論を平易にかみ砕いて述べるので、20世紀後半の化学結合論の発展をまだ知らずにいる人にも、直感的で威力に満ちた新しいアプローチの魅力と効力を満喫し、活力に富む新概念として身につけていただけるであろう。
目次
第1章 原子軌道と分子軌道(電子と原子核;原子中の電子;軌道関数と電子の波 ほか)
第2章 原子軌道の図示―水素原子の原子軌道関数
第3章 分子軌道の組み立てと図示の基本
第4章 いろいろな分子の分子軌道(水素化リチウム(LiH)
フッ化水素(HF)
CHラジカル ほか)
著者等紹介
大野公一[オオノコウイチ]
東京大学理学部化学科卒、同大学大学院理学系研究科修了、同大学助手・助教授・教授を経て、東北大学理学部教授。現在、同大学大学院理学研究科教授。理学博士
山門英雄[ヤマカドヒデオ]
東京大学理学部化学科卒、総合研究大学院大学数物科学研究科修了、東京大学助手を経て東北大学大学院理学研究科助手。現在、和歌山大学システム工学部助教授。博士(理学)
岸本直樹[キシモトナオキ]
京都大学工学部合成化学科卒、東北大学大学院理学研究科修了。現在、同大学大学院理学研究科助手。博士(理学)
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