内容説明
電磁気学の全体像を見通し良く把握・理解できるように、各論的な話から始めるのではなく、最初の数章でマクスウェル方程式を微分形まで含めて完全な形で示し、その後で、電磁気学の様々な現象をマクスウェル方程式から導出した上で解説した。電磁気学を学ぶ上で、まさに理想的ともいえる構成の書である。
目次
電磁気学の法則
マクスウェル方程式(積分形)
ベクトル場とスカラー場の微分と積分
マクスウェル方程式(微分形)
静電気
電場と静電ポテンシャルの具体例
静電エネルギー
誘電体
静磁気
磁性体
物質中の電磁気学
変動する電磁波
電磁波
著者等紹介
小宮山進[コミヤマススム]
1947年東京都出身。東京大学教養学部基礎科学科卒。同大学院理学系研究科相関理化学専門課程修了。ハンブルグ大学応用物理学科助手、東京大学教養学部助教授、同教授、東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、東京大学名誉教授、東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻複雑系生命システム研究センター特任研究員、熊本大学工学部客員教授、中国科学院上海技術物理研究所外国人招聘客員教授。理学博士
竹川敦[タケカワアツシ]
2004年東京大学教養学部広域科学科卒業。2006年東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻修士課程修了。修士(学術)。専攻は非平衡統計力学。2007年高等学校教諭専修免許状取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かずき
6
電磁気学の基礎をなすマクスウェル方程式。これがいつの時代の人にも難解。電磁気は高校物理からみんなの敵。与えられるどんな体積要素についても、表面aの外側の点のベクトル成分の総和が内側の点のベクトル成分の総和に等しくなり、構造的に見て磁力線が閉曲線でなければならないことを意味するとかいうあたりから混乱する。ま、電磁誘導とか磁場とか知らんねん言うてんとぎょうさん本読まなわかるわけおませんがな2020/01/01
御光堂
1
マクスウェル方程式を最初から持ってくる電磁気学の入門書。だが、そのマクスウェル方程式の表式が、類書とちょっと異なった単位系(形式)になっているので混乱する。なんでここに光速のC^2が付いてるのか、みたいな。ちょっと計算してみれば別におかしくはないと分るが、せっかくいい試みの本なのだから、他の教科書と合わせて欲しかった。2020/12/10
ウオオオオオ
1
とても良い本。電磁気の内容だけでなく、その構成をどうすべきかということを考えさせられる。2018/07/10
こずえ
1
網羅性が高く、学部3・4年生で電磁気学って結局どういうのだっけとなってる人、院試前に復習したい人向け