内容説明
本書は、量子力学をこれから学ぶ読者のための入門的な教科書/参考書である。取扱う内容を、ほぼ半年の授業でカバーされる基礎的な部分に絞り、その範囲でなるべく丁寧なわかりやすい説明を心がけた。第二に、演習問題に力点を置く構成とした。演習問題は、各章の最後にまとめて置くのではなく、なるべく、本文中の関連部分に埋め込んだ。すなわち、学んだことを(後からまとめてではなしに)すぐにその場で「演習」により確認する―というスタイルで書かれている。
目次
1 光と物質の波動性と粒子性
2 解析力学の復習
3 不確定性関係
4 シュレーディンガー方程式
5 波束と群速度
6 1次元ポテンシャル散乱、トンネル効果
7 1次元ポテンシャルの束縛状態
8 調和振動子
9 量子力学の一般論
著者等紹介
小野寺嘉孝[オノデラヨシタカ]
1942年東京に生まれる。1964年東京大学工学部物理工学科卒業。1969年同大学院博士課程修了。理学博士。京都大学理学部助手、東京都立大学理学部助教授、教授を経て、現在明治大学教授(理工学部物理学科)
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感想・レビュー
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meteorite fire
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初学者向けの入門書 量子力学を初めて学ぶ人におすすめ。 他書と比較すると圧倒的に分かりやすく書かれている。 シュレディンガー方程式の導入の説明が不足していると感じたので http://eman-physics.net/quantum/schrodinger.html EMANの物理学/シュレディンガー方程式 を参考にするといいと思う。 2016/10/14
サンセット
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内容の一つ一つは割と分かりやすいのに、何故か全体的に頭に入らなくておかしいと思っていたのだが、自由粒子やポテンシャル壁での波動関数の解とかを先に説明して、解析力学や不確定性関係は後にした方が見通しがよくなると思う。単純なシュレーディンガー方程式なら、ただの線形微分方程式だし。あと、波動関数は実在波でなく発見確率の関数とか、物理的解釈についての説明が良かった。2016/01/23
コンバースさん
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わかりやすいところもあったがわからない問題のそこが知りたいなどが書いてなかったのが痛い 2周もやればきっと意味不明な問題以外の解法は身につくはず2014/08/18
あお
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授業で量子力学をやる前にちょっっとだけかじってみよう、っていうのに最適な感じの参考書。量子力学に対する抵抗を減らせるという意味で私はこの本にかなり助けられた気がする。2018/04/08