出版社内容情報
微分方程式の「解き方」でなく「使い方」がわかったという実感が持てる入門書。理論的背景を省略し、応用面を主眼にした。 本書は、いわゆるオーソドックスな教科書とは異なるアプローチで執筆された、微分方程式の入門書である。
一つは、思い切って理論的背景を省略し、ある物理や工学の問題は微分方程式でどのように表されるのか、そしてその微分方程式を解くことにより何がわかるのか、といった応用面を主眼にした。とくに、最も重要と思われるニュートン力学と電気回路の線形微分方程式の問題には大きく紙幅を割いた。
もう一つは、微分方程式の「解き方」以外の側面に光を当て、微分方程式を解かなくてもわかる洞察について、また一見まったく異なる二つの現象が共通の微分方程式で記述できるという面白さについて述べた。
本書を通じて、微分方程式の「解き方」でなく、「使い方」がわかったという実感を持っていただければ幸いである。
1.微分方程式とは何か
1.1 1変数関数の微分
1.2 1変数関数の積分
1.3 微分方程式
2.微分方程式の解法
2.1 微分方程式の解法による分類
2.2 直接積分
2.3 変数分離法
2.4 特性方程式による解法(斉次形)
2.5 特性方程式による解法(非斉次形)
2.6 非線形微分方程式
3.直接積分形微分方程式
3.1 直接積分形の微分方程式
3.2 運動の法則
4.1階斉次微分方程式
4.1 1階斉次微分方程式の一般形
4.2 1階定数係数線形微分方程式
4.3 ロジスティック方程式
4.4 ロケットの運動
5.1階非斉次微分方程式
5.1 1階非斉次微分方程式の一般形
5.2 電気回路の過渡応答
5.3 加熱と冷却
5.4 流体中の運動
5.5 線形微分方程式と初期条件,非斉次項の関係
5.6 化学反応と化学平衡
6.2階斉次微分方程式
6.1 2階斉次微分方程式の一般形
6.2 単振動
6.3 減衰振動
7.2階非斉次微分方程式
7.1 2階非斉次微分方程式の一般形
7.2 ステップ入力に対する応答
7.3 強制振動
7.4 カテナリー曲線
8.連立微分方程式
8.1 連立微分方程式を1元微分方程式に変形
8.2 線形代数による解法
8.3 自由度と基準振動(モード)
9.特殊な解法
9.1 演算子法
9.2 べき級数法
遠藤 雅守[エンドウ マサモリ]
著・文・その他
北林 照幸[キタバヤシ テルユキ]
著・文・その他
内容説明
本書は、微分方程式のテキストである。しかし、類書のようにその分類と解法に拘泥することはなく、ある物理や工学の問題は微分方程式でどのように表されるのか、そしてその微分方程式を解くことにより何がわかるのかといった、微分方程式の「活用」を主眼にして書かれている点に特徴がある。もう1つの特徴が、微分方程式の「解き方」以外の側面にも光を当てた点である。それは、微分方程式を解かなくてもわかる洞察についてであり、また、一見全く異なる現象が、共通の微分方程式で記述できるという面白さである。
目次
第1章 微分方程式とは何か
第2章 微分方程式の解法
第3章 直接積分形微分方程式
第4章 1階斉次微分方程式
第5章 1階非斉次微分方程式
第6章 2階斉次微分方程式
第7章 2階非斉次微分方程式
第8章 連立微分方程式
第9章 特殊な解法
著者等紹介
遠藤雅守[エンドウマサモリ]
1965年、東京都に生まれる。慶應義塾大学理工学部電気工学科卒、同大学院博士課程修了。三菱重工業(株)、東海大学工学部非常勤講師、同大学理学部専任講師を経て、東海大学理学部教授。博士(工学)
北林照幸[キタバヤシテルユキ]
1971年、千葉県に生まれる。東海大学理学部物理学科卒、同大学院博士課程前期修了。三菱電機システムサービス(株)加速器技術センター等を経て、東海大学理学部教授。博士(理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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