出版社内容情報
《内容》 脳死や臓器移植の問題は、個人の死生観等に深く関わるため長年にわたり国民的な議論がなされたが、結局、臓器の移植に関する法律の成立により解決をみるに至った。しかし、今後、真にこれらが我が国に定着していくためには、制度の適正かつ円滑な運用を行っていくことが強く求められているのではないだろうか。 本書に掲載されている「法的脳死判定マニュアル」や「臓器提供施設マニュアル」は、これまでに行われた脳死下での臓器提供事例での現場における混乱等を踏まえ、厚生省厚生科学研究費の研究事業において取りまとめられた。また、「脳死下での臓器提供手続に係る質疑応答集」は、これらのマニュアルを用いて行われた平成11年10月の臓器提供施設等への厚生省の説明会の際の質疑応答を基に作成された。これらは、いずれも医療現場での実務の参考とするために作成されたものであるが、それぞれ別々の冊子となっており、必ずしもハンディとは言えない面があった。本書は、このような現場の実務で参考とされるマニュアル等や最低限参照すべき法令、通知等を収載・整理し、利便性の高いものとして1つの冊子としたものである。 なお、そのために、本書では、原文の趣旨を損なわないよう慎重に配慮しつつ、用語の統一を図るなどの文言の修正やデータの更新等を行っていることに留意していただきたい。 本書が、救急医療、臓器移植の関係者や臓器移植に関心を持つ方々に活用され、適正かつ円滑な脳死判定や臓器提供が行われること等により、我が国における臓器移植の定着の一助となれば幸いである。<序文より> 《目次》 第1章 法的脳死判定マニュアル 1 法的脳死判定の際に守るべき事項 2 脳死判定の実施マニュアル 3 参考資料第2章 臓器提供施設マニュアル 1 はじめに 2 臓器提供施設としての要件 3 臓器提供施設における適切な医療とは 4 臨床的脳死の判断(診断) 5 担当医師による患者の意思表示の確認と家族への対応 6 (社)日本臓器移植ネットワークおよび移植コーディネーターの役割(法的脳死判定まで) 7 法的脳死判定の実施 8 死亡診断書の作成 9 検視等の手続 10 法的脳死判定後から臓器摘出までの対応 11 法的脳死判定後の呼吸循環管理(ドナー管理) 12 摘出手術の準備と摘出チームへの対応 13 摘出手術と術中呼吸循環管理 14 摘出された臓器の搬送 15 臓器摘出後の移植コーディネーターの活動 16 報道機関への対応 17 臓器提供時の病院事務の役割 18 厚生省との連絡等 19 臓器提供に係る費用 20 本報告書における用語の説明第3章 脳死下での臓器提供手続に係る質疑応答集 1 はじめに 2 臓器提供施設としての要件 3 臓器提供施設における適切な医療とは 4 臨床的脳死の判断(診断) 5 担当医師による患者の意思表示の確認と家族への対応 6 (社)日本臓器移植ネットワーク及び移植コーディネーターの役割 7 法的脳死判定の実施 8 死亡診断書の作成 9 検視等の手続 10 法的脳死判定後から臓器摘出までの対応 11 摘出手術と術中呼吸循環管理 12 摘出された臓器の搬送 13 臓器摘出後の移植コーディネーターの活動 14 報道機関への対応 15 臓器提供に係る費用 16 臓器提供意思表示カード 17 法的脳死判定マニュアルについて(医学的質問に対する回答) 18 その他第4章 関連法令と通知 臓器の移植に関する法律 臓器の移植に関する法律施行規則 臓器の移植に関する法律の運用に関する指針(ガイドライン)の制定について 臓器移植と検視その他の犯罪捜査に関する手続との関係等について第5章 参考資料 脳死判定承諾書 臓器摘出承諾書 脳死判定の的確実施の証明書 脳死判定記録書 臓器摘出記録書式例 臓器提供及び臓器移植に必要な書類一覧表 ドナー適応基準 我が国における各臓器の移植に関する保険適用について
内容説明
本書は、現場の実務で参考とされるマニュアル等や最低限参照すべき法令、通知等を収載・整理し、利便性の高いものとして1つの冊子としたものである。
目次
法的脳死判定マニュアル
臓器提供施設マニュアル
脳死下での臓器提供手続に係る質疑応答集
関連法令と通知
参考資料
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- 和書
- 循環経済 理論分析と応用