出版社内容情報
《内容》 不整脈の発生機序・解剖学的特徴から、診断に役立つ各種検査法を詳しく解説。植え込み型除細動器をはじめ、薬物療法までの最新の治療法、各不整脈例ごとの対応も掲げた専門書。 《目次》 不整脈の診断・治療法(総論)■不整脈の基礎 1.不整脈の理解に必要な解剖学 2.不整脈の理解に必要な電気生理学■不整脈の診断法 1.不整脈の分析法 2.食道誘導心電図・経食道心房ペーシング法 3.運動負荷法 4.ホルター心電図法 5.電気生理学的検査法 6.不整脈の予後を判定する非観血的検査法■不整脈の治療法 1.抗不整脈薬の薬物動態学 2.薬物療法 3.ペースメーカー療法 4.直流通電法 5.カテーテル焼灼法 6.植込み型除細動器―心室・心房 7.外科的治療法 8.大規模臨床試験―薬物療法と非薬物療法不整脈の臨床例(各論)■徐脈性不整脈 1.洞不全症候群 2.房室ブロック 3.房室解離・異所性補充調律 4.脚ブロック■頻脈性不整脈 1.期外収縮・副収縮 2.心房粗動・細動 3.上室頻拍(非WPW症候群) 4.心室頻拍 5.心停止・心室細動■特殊な背景に伴う不整脈 1.WPW症候群 2.QT延長症候群 3.虚血性心疾患に伴う不整脈 4.心筋症に伴う不整脈 5.薬剤誘発性の不整脈
内容説明
今年(ミレニアム)は、本書が世に出てからちょうど10年目に当たる。「10年一昔」というが、この間、不整脈学の分野はさらに発展を遂げてきた。たとえば、カテーテルアブレーションは、高周波通電法の導入で急速に発展し、今や発作性上室頻拍はもとより、心房粗動や特発性心室頻拍の根治療法としての地位を得ており、さらにその適応を心房細動にまで拡大せんとしている。このカテーテルアブレーションの発展に伴い、一部の臨床不整脈(房室結節リエントリー性頻拍、心房細動など)の概念も変わってきた。一方、基礎の面では、心筋細胞膜のチャネルレベルでの不整脈の発生機序、抗不整脈薬の作用機序などが解明されつつあるが、最近では不整脈学の領域にも分子生物学が登場してきた。たとえば、QT延長症候群やBrugada症候群では、異常遺伝子の特定が行われるまでになっている。このような不整脈学の長足の進歩に応ずべく、第2版では初版を全面的に改訂し、さらに進歩の著しい領域を数項目追加した。
目次
不整脈の診断・治療法(総論)(不整脈の基礎;不整脈の診断法;不整脈の治療法)
不整脈の臨床例(各論)(徐脈性不整脈;頻脈性不整脈;特殊な背景に伴う不整脈)