内容説明
日本海沿いの町・直江津は歴史上、多くの人や物が行き交う、いわば「往還する」地である。本書は、「文学と近代」を切り口として、全国に知られている文学作品、全国各地の郷土史、歴史学的知見と照らし合わせて見えてくる直江津の歴史、風土、文化に光を当てる。日本海を挟んで東アジア諸国との交流がいっそう見込まれ、直江津を軸に環日本海のハイブリッド文化圏が展望される今日、本書の論考はその原点を見直す試みと言えよう。
目次
第1章 直江津の近代―交通の要所の復活
第2章 物流拠点としての直江津―今町湊の時代から
第3章 ダン一家と直江津―「赤煉瓦の異人館」案内板からの出発
第4章 「赤いろうそくと人魚」の背景を訪ねて―“南”への憧憬と、回帰する“北”の記憶
第5章 直江津と佐渡の「山椒大夫」
活動紹介 頚城野郷土資料室における「直江津文学碑めぐり」



