マルクス哲学入門

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  • サイズ A5判/ページ数 132p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784784515646
  • NDC分類 134.5
  • Cコード C0030

内容説明

マルクスが理論家として何を求め、どのような視座から彼の主要な認識対象である資本主義社会と、そこに生きる人間を見つめていたのかを探求する。マルクスのテキストにまだ親しんでない読者にも分るように平易に解説して、今、マルクスを読む意義を考察する。

目次

序章 今、マルクスを読む意義
第1章 マルクスの哲学とマルクス主義哲学
第2章 「アリアドネの糸」としての「定式」―『経済学批判』の「序言」
第3章 理想と現実の模索から自由の追求へ―青年マルクスの思想展開
第4章 唯物論とプロレタリアートとの出会い―『独仏年誌』の中心に
第5章 疎外された労働の分析―『経済学・哲学草稿』の理論世界
第6章 疎外の止揚と分業―『ドイツ・イデオロギー』の真実
第7章 『資本論』の哲学―疎外・物象化・物神崇拝
第8章 『ゴータ綱領批判』の共産主義論
第9章 マルクスとエンゲルスの関係
第10章 マルクスと現実社会主義
第11章 マルクスと環境問題

著者等紹介

田上孝一[タガミコウイチ]
1967年東京生まれ。1989年法政大学文学部哲学科卒業。1991年立正大学大学院文学研究科哲学専攻修士課程修了。2000年博士(文学)(立正大学)。哲学・倫理学専攻。立正大学非常勤講師・立正大学人文科学研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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柳田

17
マルクスの名前は人文系のものなら何を読んでいても出てくるくらいだけど、具体的なことはほとんど知らなかった。それもマルクスの哲学を主題としたもので、マルクス主義思想の入門書はあったが「マルクス哲学」を主題として扱った本は本邦初らしい。硬派な入門書だが、余計なことが一切書いていないから明晰で、勉強になった。それにしても、これだけ研究されていて研究されるべきスペースがまだ残っているのか。マルクスがそれだけ偉いということだろうか。英語圏の研究者は言語を参照せずにやっている、というのは少々驚いた。ドイツ語がんばろ…2018/04/29

3
疎外論を軸とした、マルクス哲学の入門書。著者は何度もマルクス自身の哲学と、「マルクス主義」「現実社会主義」との区別を強調する。入門書にしてはカタいが、論点が明確で、非常にありがたい。マルクスの唯物史観が、絶対的な法則なのではなく、実証的かつ道徳的・規範的な体系であるという主張が、非常におもしろかった。2018/11/11

急性人間病

2
かいつまめば所謂疎外論がマルクスにとって現状に対する「これでいいはずがない」の追求のあらわれで、世の中の反倫理に対峙する姿勢であるというそんな話(田上氏の著作に倫理学関係のものが多い理由もここから大いに頷ける)。にしてもその「これでいいはずがない」から考えて何かやろうという話のはずがいつの間にか「そのうちああなるのだ」からそれを只管信じろという話になってしまうのは、社会主義史に限らず人類史や生活のあちこちに埋まった地雷のように思われてならない。考えることをスキップするために信じるというのはもうやめんとね。2022/08/24

読書箱

1
疎外論で一貫しているのが素晴らしい2018/07/17

さし

1
疎外論。2018/07/13

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