内容説明
初期マルクスの疎外論が中期・後期マルクスにどのように発展していったのかを本書を通じて読者は辿っていくことができるし、そのような議論の道筋を意識して読んでいただきたい。その際、マルクスの思想形成過程を追及することができるように、「フォイエルバッハ・テーゼ」などについても必要な検討を行った。初期マルクスの「人間的本質」の疎外論は、継承すべきマルクスの遺産として復権させ、新しいマルクス主義の入間論・人格論の形成に活用すべきであろう。
目次
観念論的思考から唯物論的思考へ
政治的疎外論―『ヘーゲル国法論批判』
人間解放論としての疎外論
疎外された労働の第一規定と資本蓄積論
疎外された労働と私的所有の関係
「J・ミル評註」の疎外論
『経済学・哲学草稿』「第二、第三草稿」の疎外論
「フォイエルバッハ・テーゼ」の思想的境位
『ドイツ・イデオロギー』における唯物論的歴史観と疎外論
後期マルクスにおける「人間」概念と疎外論
初期マルクスから後期マルクスへ
著者等紹介
長島功[ナガシマイサオ]
翻訳家、哲学研究者。バイオハザード予防市民センター事務局長。唯物論研究協会会員、東京唯物論研究会会員。1950年生まれ。1983年広島大学大学院地域研究研究科修士課程修了。国際学修士。専攻、哲学、環境社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 方程式シリーズ 〈続〉