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内容説明
「護憲・平和」の明仁天皇制によって、「国民の天皇」が完成した。近代国民国家とともに成立した「国家機関」としての天皇制は、またつねに、民衆に「公=おおやけ」性を与える存在として機能し続けてきた。神権主義的な国体論とは別個にありつづけた、天皇制論における「国民の天皇」論の系譜を、近現代の思想史にたどる。
目次
第1章 「日本国憲法」第一条の思想史―総論として
第2章 「大逆事件」における対決の行方
第3章 美濃部憲法学の戦後への遺産
第4章 戦後天皇主義への伏流―上杉慎吉の思想
第5章 戦前企業人の天皇主義
第6章 転向者たちの天皇制―佐野学の思想を中心として
第7章 錦旗革命の論理―麻生久の場合
第8章 戦後天皇制の出発点
第9章 戦後再建期の日本共産党と中野重治
第10章 明仁天皇に見る戦後天皇制の現在
第11章 反天皇制運動の立脚点―共和主義私見
著者等紹介
伊藤晃[イトウアキラ]
1941年北海道生まれ。東京教育大学で日本史学を学ぶ。1971‐2009年千葉工業大学に勤務。日本近代社会主義運動史、労働運動史、天皇制史を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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