「国民の天皇」論の系譜―象徴天皇制への道

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  • サイズ B6判/ページ数 318p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784784515455
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0030

内容説明

「護憲・平和」の明仁天皇制によって、「国民の天皇」が完成した。近代国民国家とともに成立した「国家機関」としての天皇制は、またつねに、民衆に「公=おおやけ」性を与える存在として機能し続けてきた。神権主義的な国体論とは別個にありつづけた、天皇制論における「国民の天皇」論の系譜を、近現代の思想史にたどる。

目次

第1章 「日本国憲法」第一条の思想史―総論として
第2章 「大逆事件」における対決の行方
第3章 美濃部憲法学の戦後への遺産
第4章 戦後天皇主義への伏流―上杉慎吉の思想
第5章 戦前企業人の天皇主義
第6章 転向者たちの天皇制―佐野学の思想を中心として
第7章 錦旗革命の論理―麻生久の場合
第8章 戦後天皇制の出発点
第9章 戦後再建期の日本共産党と中野重治
第10章 明仁天皇に見る戦後天皇制の現在
第11章 反天皇制運動の立脚点―共和主義私見

著者等紹介

伊藤晃[イトウアキラ]
1941年北海道生まれ。東京教育大学で日本史学を学ぶ。1971‐2009年千葉工業大学に勤務。日本近代社会主義運動史、労働運動史、天皇制史を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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uehara

1
読み途中で体調崩し放置してた。万世一系的国体論、万民翼賛的国体論(国民の天皇論)とその受動的/能動的パターンといった3つの国体論の抗争史を近代日本にみる。自立的諸集団も登場してくる1920年代の危機に対応した"天皇制の高度化"たる3つめには美濃部達吉のみならずその論敵であった上杉慎吉にもその要素あることを析出、そうした"国民の天皇論"は戦後象徴天皇制で完成と。参照される石堂清倫のグラムシ使った中野重治論興味(スガ秀実もグラムシで論じてたが2024/02/02

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