内容説明
あの大震災時、一時「全町壊滅」と言われた女川町。そこで働いていた若い中国人が全員救われました。これを中国の温家宝総理が激賞し、話題が広まりました。この奇跡的出来事の周辺を探り、中国人と日本人の心温まる交流を描く。日中両国民友好の歴史の中で、語り継いで行きたい話題提供の書。
目次
1 はじめに
2 女川町 実習生制度導入の経緯
3 震災時は港近くの一九社に分かれて作業中
4 それぞれの企業で手だてをつくす
5 震災直後の救出劇を追って
6 日本語教育に携わって
7 在中国日本大使館が北京で写真展
8 被害の状況と復興の動き
9 期せずして同じ行動をとったわけ
10 泉支部として生かしていきたいこと
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さんつきくん
5
「日中友好」を目的とした団体が発行した本。90pまで日本語で、それ以降は中国語表記。3.11の大震災。女川町で被災した中国人全員が無事だった奇跡。その奇跡がどうやって起きたのかを、女川の関係者の証言や中国人研修生らの手記で綴られている。震災直後、中国で有名になった「佐藤充」さんのエピソードは改めて感動的だった。異国の田舎で大災害を経験した中国人目線で見た、東日本大震災の描写に胸が震えた。心細い思いをしたのは言うまでもない。震災から4年半が経ち、忘れがちな教訓を新たにした。2015/09/16