戦後マルクス主義の思想―論争史と現代的意義

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  • サイズ B6判/ページ数 299p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784784514915
  • NDC分類 309.3
  • Cコード C0030

内容説明

戦前日本の天皇制国家における革命運動の試練なかで、一九三二年に唯物論研究会が結成され、国家権力の弾圧に抗して、マルクス主義の思想的課題をめぐる理論的探究が行われた。敗戦後、その遺産を継承しながら、マルクス主義・社会主義思想の再考察が展開された。唯物論と主体性論、疎外論・物象化論、市民社会・国家・民族をめぐる諸問題など、多岐にわたる現代的課題の理論的考察と論争が繰り広げられた。本書はこうした戦後マルクス主義をめぐる批判と論争を再検証し、今日的状況におけるその歴史的意義をさぐる。

目次

第1部 唯物論と実践的主体性(主体性論争で問われたこと;“実践的唯物論”への道程―政治と哲学の距離;疎外論・物象化論から社会を見る)
第2部 市民社会・国家・民族(戦後マルクス主義における「市民社会論」・「自由と民主主義論」の意義と課題;「民族問題」と戦後マルクス主義―戦後初期の「民族問題」論の回顧から)
第3部 戦前の唯物論研究の射程(加藤正と永田廣志がその未来に打ち刻んだもの―フェニックスを掲げた先達たちの遺訓;戦前日本マルクス主義哲学の遺産とそのアクテュアリティ)

著者等紹介

岩佐茂[イワサシゲル]
1946年生まれ。一橋大学名誉教授

島崎隆[シマザキタカシ]
1946年生まれ。一橋大学名誉教授

渡辺憲正[ワタナベノリマサ]
1948年生まれ。関東学院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆう。

4
題名は「戦後」となっていますが、三木清や戸坂潤も含めた戦前から今日までの唯物論哲学の論争史と現代的意義を論じたものです。日本の哲学界にとって、スターリンがどのように不幸を持ち込んだのかを論争史から読み解くことができます。また、唯物論が、人間的豊かさを深めるために大切な見方を鍛えてくれるものだと、豊富なエッセイなどを含めて学ぶことができます。市民社会論や疎外論、民族・国家論など幅広く学ぶこともでき、とても勉強になりました。2014/01/22

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