内容説明
徳王(デムチグドンロブ 一九〇二‐一九六六)は、南モンゴルにおけるモンゴル統一独立運動の指導者。一九三〇年代から日本軍に協力し、モンゴル人の独立政権・蒙古聯合自治政府の主席を務めた。本書は徳王の闘争と挫折を主軸に、二〇世紀初頭から半世紀に及ぶ動乱の国際情勢下のモンゴル民族の自治・独立運動の軌跡を描く。
目次
第1話 フルンボイル独立運動―バルガ族のダムディンスレン
第2話 関東軍の内モンゴル政策
第3話 内蒙古人民革命党の樹立と瓦解―郭道甫「メルセー」
第4話 第二次大戦末期までの内蒙高度自治運動
第5話 大戦後に統合独立運動、再燃
第6話 南北モンゴル統合問題と受け入れ事情
第7話 脱南者たちの明暗
第8話 中国送還後の徳王
第9話 汎モンゴル主義の現在
補遺 一九四五年八月「蒙古軍幼年学校事件」の真相とその後
著者等紹介
佐々木健悦[ササキケンエツ]
宮城県志田郡三本木町(現・大崎市三本木)出身。東京外国語大学モンゴル語学科卒業。2008年3月まで千葉県下の高校で英語教員。同年4月から6月までモンゴル国のオトゴンテンゲル大学人文学部東洋言語学科にて日本語講座を担当。同年9月、同国のダルハン外国語大学(現・国立人文大学ダルハン分校)に日本語講座を開設、英語も担当。2010年4月からウランバートルの「モンソダル」出版社でモンゴル語・日本語辞典の編纂作業に従事。同年6月から12年7月末までモンゴル国営「モンツァメ」通信社で日本語週刊紙『モンゴル通信』の翻訳編集監修を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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