内容説明
1989年、ソ連邦からの独立を要求して、200万人のバルトの民衆が、武器をもたず、平和への祈りをささげ、歌いながら、国境を越えて人間の鎖でつなぐ600kmの「バルトの道」を実現した。「歌の革命」と呼ばれる。オランダ在住の著名なフルート奏者が、リトアニアの独立運動にまつわる人びとを探訪して描く、「歌の革命」をめぐる物語。
目次
第1章 リトアニア初の飛行機設計士、空軍パイロット(若きユルギスの夢と情熱 フライングマシーン 発明の時代;リトアニア国立航空博物館にて ユルギスは芸術家?)
第2章 独立革命とリーダーとそのファミリー(ランズベルギス氏の日本訪問 政治家、音楽家として;ヴィータウタス・オシュキニス リトアニアの精神とは;元国家元首の長女 ユラーテ・ランズルベルギーテ 実話の紹介;カスタンタス・ルケナス 自己逃避のファンタジー・初めての証言)
第3章 芸術と政治をめぐるさまざまな物語(神秘の芸術家チュルリョーニス 最後の絵;そしてジャポニスム 世界万博からオペレッタ「帝‐ミカド」まで;祖国 カイリースとペトラウスカス;レーニンとテルミンの電子音楽楽器、盗聴器;命のビザ)
第4章 「歌の革命」はどのようにして起きたのか(歌の革命へ向けて;リトアニア元国家元首―妻、両親の想い出;ランズベルギス氏が語る 好きな言葉)
著者等紹介
高橋眞知子[タカハシマチコ]
フルート奏者。1969年留学。1970年、スイスのジュネーブ音楽院を首席卒業。A.ペパン、A.ジョネに師事。1973年、パリの現代音楽アンサンブル「コレクティフ」(指揮者L.ベリオ、G.シノーポリ、他)の首席奏者、ソリストに就任。ヨーロッパ諸国を中心に長年国際音楽祭に出演を重ね、特に現代音楽シーンで活躍してきた。「オランダ室内管弦楽団」や「ロイヤル・コンセルトヘボウ・室内管弦楽団」などオーケストラの首席奏者を努め、みずから結成した「オランダ室内アンサンブル」および弦楽奏者12名とフルートの編成の室内オーケストラ「コンセルトヘボウのソリスト達」は日本公演も行っている。オランダのアーネム音楽院の教授、のち2015年まで沖縄県立芸術大学の教授。国際コンクールの審査員、各国でマスタークラスをおこなう。CDをオランダ、イタリア、日本でリリース(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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