内容説明
絶望に打ちひしがれる国民を励ます頼もしさと楽天性、戦勝者の無理難題を押し退ける折衝力と老獪さ、現実的な国家再建へと導く計画力と実務能力、そして彼らは中興の祖、再建国の父として国の礎を再び築き上げた…知謀に長けた敗者76人の希望と感情移入の逆転劇!
目次
第1部 栄光との決別(属国化を乗り越えた先に訪れた経済発展―対マケドニア戦争後のアテナイとリュクルゴス栄光との決別;稀代の天才武将、敗れし祖国の改革に乗り出す既得権益者の壁は厚かったが、財政は健全化―第二次ポエニ戦争後のカルタゴとハンニバル・バルカ;「市民の第一人者」から「支配者」へ 皇帝の権威強化によって、乱れた帝国の再建目指す―軍人皇帝時代後のローマとディオクレティアヌス&コンスタンティヌス ほか)
第2部 廃墟より甦れ(祭祀から生まれた財政再建マジック―同盟市戦争後のアテナイとエウブロス;打たれ強く、諦め悪く、狡猾に 戦禍をも逆用し貴族を抑えて王権強化―百年戦争後のフランスとシャルル七世&ルイ一一世;王家の系統を統一し、貴族の没落に乗じて王権拡大 島国「イングランド」の確立へ―薔薇戦争後のイングランドとヘンリー七世 ほか)
第3部 名誉ある失敗者たちへ(不公正を是正して、市民兵再建を目指したが、既得権益有する有力者たちに潰される―ポエニ戦争後のローマとグラックス兄弟;非常手段で「共和制」の伝統を再建しようと奮闘したが、それには「有能な独裁者」が不可欠な矛盾生じる―「内乱の一世紀」のローマとスラ;合理主義を正面に 新機軸を次々打ち出すも既得権益を崩せず政争化―対遼・西夏戦後の北宋と王安石 ほか)
著者等紹介
麓直浩[フモトナオヒロ]
和歌山県生まれ。京都大学医学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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