内容説明
ソ連型とは一線を画した「自主管理社会主義」型の消費社会で人々はどの様な生活を送ったのか?プロパガンダ芸術はいかに革命を讃え、反体制芸術はいかにそれを茶化したのか?シリーズ第3弾となる女の子編はユーゴスラヴィアのファッションや食、文化、生活など文化系女子トキメキの内容!
目次
文化(プロパガンダ・アイコン―「白系ロシア人」がルーツのスクリギンの『コザラの女』;反ファシズム記念碑―個人崇拝は避け、巨大コンクリート剥き出し抽象モチーフ ほか)
生活(ピオニール―誰もが思い出す、赤いスカーフとティトー帽の社会主義版ボーイスカウト;教育―民族・性別・年代を超え広く開放され、非同盟諸国の留学生も受け入れ ほか)
食(肉食文化―豚商人が近代セルビア国家幕開けの指導者にまで;ラキヤ―「自家製作れなくなるかも」と、EU加盟反対の論拠にまで ほか)
ファッション/雑貨(ファッション―「彼女、パリに知り合いでもいるのかしら?」;ボロヴォ―クロアチア紛争激戦地拠点の人気ローカット・スニーカー「スタルタス」 ほか)
大衆文化(パルティザン映画―ティトー自ら制作に関与、次第にマンネリ化、現在新作品ゼロ;『トップ・リスタ・ナドレアリスタ』―サラエヴォのニュー・プリミティヴの批判精神 ほか)
そして、ユーゴノスタルジー(ユーゴノスタルジーTシャツ、懐メロ、ドキュメンタリー、ウェブサイト、居酒屋、カフェ;『落第生のためのユーゴ連邦』―「ティトーは言われた、光あれ!」 ほか)
著者等紹介
亀田真澄[カメダマスミ]
1981年奈良県生まれ。東京大学文学部卒。同大学で修士課程(欧米系文化研究専攻)修了後、ザグレブ大学博士課程に2年間留学したのち、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、東京大学文学部助教。専門はロシア東欧におけるプロパガンダ表象。近年の研究テーマは、宇宙開発にかかわるプロパガンダ
山崎信一[ヤマザキシンイチ]
1971年長野県松本市生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得。少年時代に出会った坂口尚『石の花』に感化されユーゴスラヴィア研究を志し、1995年~1997年、紛争の時代のベオグラードに留学。現在、東京大学教養学部非常勤講師。ユーゴスラヴィアを中心とするバルカン地域の現代史を研究する傍ら、ユーゴスラヴィアとその継承諸国における大衆文化(特に大衆音楽)をまとめる作業も行っている
鈴木健太[スズキケンタ]
1980年名古屋市生まれ。東京外国語大学外国語学部(スペイン語専攻)卒。だが、とあるサッカー選手に魅せられ、既に在学中からユーゴスラヴィアの歴史を学ぶ。そのまま東京大学大学院総合文化研究科修士課程および博士課程(単位取得退学)、また2年半のベオグラード留学を経て、旧ユーゴスラヴィア地域を中心に東欧・バルカンの現代史/地域研究を専門とするようになる。現在、日本学術振興会特別研究員PD。研究の関心はとくにユーゴスラヴィアの解体における政治社会とナショナリズムの関係等
百瀬亮司[モモセリョウジ]
1975年長野県松本市近郊に生まれる。京都大学文学部(現代史学)、東京大学大学院総合文化研究科(地域文化研究)修士課程を経て、同博士課程単位取得満期退学。現在、跡見学園女子大学兼任講師ほか。ユーゴスラヴィア紛争を契機に当地に関心を持ち始める。空爆後のベオグラードに2001年~2003年留学。研究分野は、欧州近現代史、東欧史学史、バルカン地域研究。旧ユーゴスラヴィアにおける人びとの対立・和解と、歴史認識の関係に特に関心を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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