内容説明
初めて詩として訳された『論理哲学論考』。厳格な解釈に基いて、鋼鉄の文体を翻訳する。ヴィトゲンシュタインの声を届ける新訳。
著者等紹介
木村洋平[キムラヨウヘイ]
1983年生まれ。現在、東京大学教養学部科学史・科学哲学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hirom
1
この本を基にした『新訳 論理哲学論考』kindle版をunlimitedで読んだ。本訳はヴィトゲンシュタインの研ぎ澄まされた文体を<詩>とみなして訳したとのことで、意図的に訳注は省かれている。であれば自分も<詩>として読んでみようと、アウトライン・スタイルのコンマ一桁レベルまでを拾い読みしてみた。勿論さーっと進むw。有名な最期の1行、「語り得ないことについて人は沈黙する。(7)」。ヴィトゲンシュタインが本当に考察したかったことは論理世界の外側にある真善美なのだと再び思った。だから人は詩を詠むのだ。2017/08/24
masuo_E_O
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論理で固められているが、これは詩のように美しい。ウィトゲンシュタインはやはりかっこいい。じっくりと何回も読むべき本だと思った。2011/11/25
U-tan
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木村洋一による翻訳.装丁も訳文も美しい.「論考」で展開される言葉は明晰で単純であるので,語義を忠実に追えば論理哲学と自然科学の明確で単純な関係が提示されていることがわかる.2010/03/28