出版社内容情報
投影法という総称がフランク(Frank.L.K)によって名付けられたのが1939年であり、
実に70年近くの歳月が過ぎている。投影法に関してさまざまな疑問や意義が申し立て
が、これまではなされてきた。過去に実施された心理検査の採用状況調査によれば、
投影法は用いられなくなるだろうとの多数意見もあったが、それにもかかわらずまだ
広く採用されている。今日、心理学の各専門領域において投影法をどのように
見ているのであろうか、また各種検査には大きな変化が認められるのだろうか、
そしてさまざまな心理臨床の場でどのように用いられているのだろうか。これらの
点について、回答を見出してみたい。
■概説/今日の投影法をめぐって (小川俊樹)
■Ⅰ部/心理学と投影法
・計量心理学(心理測定論)からみた投影法 (小野寺孝義)
・発達心理学からみた投影法 (松本真理子)
・認知心理学からみた投影法 (森 和彦)
・社会心理学からみた投影法 (大江篤志)
・自我心理学からみた投影法 (中村留貴子)
・分析心理学からみた投影法 (大場 登)
・家族心理学からみた投影法 (亀口憲治)
・神経心理学からみた投影法 (宮森孝史)
■Ⅱ部/各種投影技法の現在
・ロールシャッハ法 (伊藤宗親)
・TAT (鈴木睦夫)
・SCT (深津千賀子)
・バウムテスト (横田正夫)
・風景構成法 (皆藤 章)
・描画法 (高橋依子)
・P-Fスタディ (青木佐奈枝)
■Ⅲ部/心理臨床と投影法
・精神科臨床と投影法 (高桑洋介)
・児童精神科""子どもの心の臨床”と投影法 (佐藤至子)
・心療内科と投影法 (富岡光直)
・児童相談所と投影法 (古市貴子)
・犯罪・矯正分野と投影法 (鬼頭真澄)
・スポーツ臨床と投影法 (中込四郎)
・ジェンダー問題と投影法 (吉野真紀・中平暁子)
・芸術療法と投影法 (高良 聖)
・心理療法と投影法 (野坂三保子)