出版社内容情報
臨床心理面接は心理臨床の中軸である。本巻では、事例を基盤に据えて、理論・技法・
クライエントの状態や年代などさまざまな観点から、臨床心理面接の諸側面が重層的に
取り上げられている。
多様な領域において真摯な実践を積み重ねてこられた執筆者達による貴重な各論は、
さらに相互に共鳴し合い、広い視野と深い視点で醸成するものとなろう。
【目次】
座談会/臨床心理面接について考える
(河合準雄/鑪幹八郎/伊藤良子)
■初回面接の実際と理論的立場
・精神分析的アプローチにおける初回面接 (馬場禮子)
・分析的アプローチによる初回面接 (河合俊雄)
・来談者中心療法による初回面接 (岡 昌之)
・行動療法における初回面接 (武田 建)
■クライエントの在り方と関係性の推移
―臨床心理面接関係の展開・中断・危機・終結をめぐって
・強迫性障害における臨床心理面接関係 (福本 修)
・解離性障害における臨床心理面接関係―解離性同一性障害を中心として(一丸藤太郎)
・人格障害の臨床心理面接における今日的問題 (康 智善)
・ある広汎性発達障害児との遊戯療法 (千原雅代)
・統合失調症者との臨床心理面接と治療関係 (武野俊弥)
■さまざまな技法にみる臨床心理面接過程
―イメージ・身体・関係性の変容
・描画法の過程―風景構成法を生かして (角野善宏)
・箱庭療法の過程 (山中康裕)
・夢分析の過程―コンテクストとしての夢 (川嵜克哲)
・遊戯療法の過程―遊ぶこと・話すこと (黒川嘉子)
・家族療法の過程―関係の変化を支援する (平木典子)
・アルツハイマー病に対する認知リハビリテーションの過程 (松田 修)
・動作法の過程 (大野博之)
■臨床心理面接の場・言葉・イメージ・自己
・面接の場をめぐるもの思い (藤山直樹)
・臨床心理面接:言葉をめぐって
―言葉を発する行為の重大さと可能性 (小林孝雄/岡村達也)
・臨床心理面接:イメージをめぐって (森谷寛之)
・臨床心理面接:自己をめぐって (老松克博)
■新たな領域における臨床心理面接の試み
・遺伝子診療部
―遺伝子診療における個別心理面接の試み (駿地眞由美/藤田 潤)
・産婦人科外来 (桑山久仁子/畑山 博)
・小児科血液心理外来 (松浦ひろみ/足立壯一)
・医療少年院における「箱庭」の取り組み (石原 宏/西口芳伯)
・もの忘れ外来における家族との心理面接について (原田宗忠/武地 一)
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