出版社内容情報
フロイトの精神分析をさらに精神分析的に探求し革新した人物がメラニー・クラインである。
精神分析界の巨人たちウィニコット、フェアバーン、ラカン、ビオンは皆、クラインの肩に
乗ってこころの深部をみつめた。
メラニー・クラインを知らずして現代の精神分析は理解されえない。
我が国初めてのクライン特集号。
【目次】
■総説
・プロローグ/精神分析家クライン―そのプロフィールと業績 (松木邦裕/椋田容世)
・メラニー・クライン 伝記 (一木仁美/浅田由美子)
・クラインの精神分析技法論―『児童分析の記録』を読む (福本 修)
・クラインの「プレイ・テクニック」―こどもの精神分析の実際 (木部則雄)
■総説―クラインの新しい精神分析概念
・投影同一化 (菊地孝則)
・ポジション―抑うつ(D)ポジションと妄想・分裂(PS)ポジション (中川慎一郎)
・羨望について (磯田 雄二郎)
・早期エディプス・コンプレックス論とその変遷 (祖父江典人)
■クラインと同時代の分析家たち
・クラインの時代の精神分析 (松木邦裕)
・二人の先達―「アブラハム」「フェレンツィ」と「クライン」 (浅野元志)
・二人の息子―ウィニコットとフェアバーン (北山 修)
・A・フロイト=クライン論争と三人の仲間 (宮原研吾)
■クライン精神分析の発展
・イントロダクション―クライン分析の今日 (松木邦裕)
・スィーガルとジョセフ―正統派クライニアン (小川豊明)
・ロゼンフェルドと精神病の分析 (東中園 聡)
・ピオン クラインとの出会い (古賀靖彦)
・メルファーの急進的展開 (飛谷 渉)
・エスター・ビックと乳幼児観察の広がり (古賀直子)
・クライン派におけるパーソナリティ論の展開―スタイナー (鈴木智美)
・ポスト・クライニアン ブリトン (古賀靖彦)
・自閉症への精神分析的アプローチの現在―アルヴァレズまで (平井正三)
・外側からみたクライン―論争の焦点 (藤山直樹)
・エピローグ/クラインの学び方 (松木邦裕)