出版社内容情報
近年、精神科クリニックの開業が急増し、訪れる患者も急増している。
しかも従来の病院を中心とした精神医療を訪れていた患者像とかなり
異なってきている。この背景には、社会構造の変容と疾病構造の変化
そして地域ケアを重視し、社会的入院を減らそうとする医療経済的な
働きだけではない変化が伺える。
そこでシリーズ第１報として外来精神医療の現状を明らかにする。
【主要目次】
・外来精神医療の歴史と現状 (榎本 稔)
■外来精神医療における職種
・精神科医の役割―マネージャーとしての精神科医 (鈴木康夫)
・生活の一部としてのクリニックの看護 (世良守行)
・精神保健福祉士の役割 (佐藤 妙)
・精神医療の現場における臨床心理士の役割と課題 (高塚雄介)
■外来精神医療における場
・精神病院における外来 (澤 温)
・精神科診療所(クリニック)に求められるもの (金杉和夫)
・大学病院における外来精神科臨床 (井原 裕・新井平伊)
・外来精神医療とカウンセリングセンターのつながり (信田さよ子)
■外来精神医療における技法
・薬物療法のトピックス (松浦雅人)
・精神療法―人間としての成長をめざして (津川俊一)
・包括的医療としてのデイ(ナイト)ケア治療 (榎本 稔)
・家族支援の実際と方法 (安田美弥子)
■外来精神医療における疾病別
・求めに求めて、得る「声」と「思い」―統合失調症と通い合う (弘末明良)
・メンタルクリニックにおけるうつ病 (五十嵐良雄)
・広義の神経症とその概念 (大西 守・寺沢英理子)
・アルコール依存症―専門外来 (小杉好弘)
・外来臨床におけるパーソナリティ障害 (牛島定信)
・病なき病としてのアディクション (星島一太)
・児童外来―実際とその診療 (大嶋正浩)
・老年期と認知症 (宇野正威)
