出版社内容情報
元々、修行法として生まれた内観が、心理療法として注目されるようになって久しい。
本号は、臨床家や研究者はもとよりであるが、「内観療法の現在」に関心を持つ多くの
読者のために、各分野での内観療法の適用を紹介しつつ、内観研究のトピックなども
織り交ぜて、新取気鋭の執筆陣で臨んだ。内観のエスプリを味わって欲しい。
【目次】
・メール座談会/内観療法の現在―日本文化から生まれた心理療法
(三木善彦/巽 信夫/竹元隆洋/真栄城輝明)
・定石を習得し、そこから自由になる―内観面接者の経験から (三木善彦)
■内観療法実践の現在
・ギャンブル依存症の内観療法 (竹元隆洋)
・心因性疼痛の絶食内観療法 (堀井茂男/黒田重利)
・うつ病に対する内観療法 (田代修司)
・身体内観―自分の体を内観の対象とすること (高口憲章)
■カウンセリングと内観
・カウンセラー養成と記録内観 (三木潤子)
・カウンセラーが内観療法を体験する意義 (木村秀子)
・学生相談員が内観を体験して (金子糸子)
■教育と内観
・なぜ学校で”内観”か (飯野哲朗)
・中学校における日常記録内観の実践 (斉藤浩一)
・小学生の内観―友達を対象とする事の効果について (高畑 晃)
■内観(療法)の本質
・内観の本質 (本山陽一)
・内観の原型 (長島正博)
・内観(療法)のエッセンス (真栄城輝明)
■内観療法研究のトピックス
・内観療法の間主観的方法論 (高橋徹/高橋美保/真栄城輝明)
■内観(療法)の展開
・東洋思想史と内観 (金光寿郎)
・内観療法による健康なマゾヒズムの成熟 (一丸藤太郎)
・中年危機と内観 (巽 信夫)
・内観と「雨上がり」現象について―水と光のテーマ (草野 亮)
・内観療法の展望 (真栄城輝明)
解説1:吉本伊信が遺した言葉 / 解説2:村瀬孝雄が遺した言葉
解説3:内観と内観法と内観療法 / 解説4:内観とヨーロッパの心理療法
