出版社内容情報
エンプティ・チェアとは、どこにでもある椅子のことである。しかし、用い方によっては、
心理臨床の技法として有効であるばかりでなく、既存の概念を深めることもできる道具
となる。たかが椅子であるが、されど椅子なのである。
ゲシュタルト療法の技法として、日本に導入されて28年になり、多くの知見が蓄積されている。
【目次】
・プロローグ (倉戸ヨシヤ)
■エンプティ・チェアとは
・エンプティ・チェア技法について (倉戸ヨシヤ)
・座談会/エンプティ・チェアをめぐって (井上文彦・倉戸由紀子・倉戸ヨシヤ)
■心理臨床におけるエンプティ・チェア
・街の精神科クリニックにおけるゲシュタルト療法―鬱の症例を中心に (中西龍一)
・アルコール依存症における心理臨床 (利根川雅弘)
・性的虐待経験から自己を取り戻す過程 (倉戸由紀子)
・からだとエンプティ・チェア (原口芳明)
■教育領域における活用
・国語教育の中での「エンプティ・チェア」―形骸化を打ち破るために (西村芳和)
・エンプティ・チェアを用いた論文指導 (中野正樹)
・中学校保健室における活用の経験 (塩田眞美子)
・福祉・教育領域における活用―心理臨床家の新米時代に助けられたこと (宮井研治)
■スーパーヴィジョンにおける活用
・スーパーヴィジョンにおけるエンプティ・チェアの活用 (井上文彦)
■エンプティ・チェアを経験して
・ある夢のワークより (福岡直樹)
・未完結から完結へ (中西美和)
・内的なイメージへの応答 (原谷直樹)
・エピローグ(倉戸ヨシヤ)