出版社内容情報
少子化が進む中、財界・政界などの分野からも、さまざまな提言・議論がわきあがっている。
今、必要なのは子どもの立場から、子どもとは何か、どのような生活環境や社会環境を
整えることが必要なのかという根本的な議論ではないだろうか。ここ数年各地で試みられている
実例も紹介しながら、今の子どもたちの現状と社会のなかの子どもの居場所について、多角的
に検証する。
【目次】
・座談会/「子ども」と「子どもの世界」と大人社会
(新井英夫/古賀久貴/清水真砂子/本田和子/杉山千佳)
■「居場所」を再確認する
・子どものいる場所とは何か (杉山千佳)
・市民が共に生きるまち ― 居場所としての公共的社会空間 (卯月盛夫)
・NPOという新しい居場所機能 (田中尚輝)
■「子ども」を再発見する
・異文化ではなく文化を先取る者 ― 「子ども」という時代の予兆 (本田和子)
・子どもと老人 (広井良典)
・絵本の中の子どもの居場所 ― 体の解放から想像力の解放へ (長谷川摂子)
・アートから見える子どもの居場所 (佐々木美須加)
■子どもの居場所 ― 具体編
・小学生のいるところ (武田信子)
・子どものいる場所 ― てんぱくプレーパークから見える子どもたち (奥田陸子)
・子どもの居場所はどう変化してきたか (明石要一)
・地域子ども教室推進事業について (西條英吾)
・地域子ども教室の展開と子どもの居場所づくり
― 青森県の「地域子ども教室推進事業」の実践 (猿渡智衛)
・障害のある子どもの居場所づくりの取組について
―みんなでつくろう、子どもと大人のふれあいの輪! (原 寿宏)
・学生と子どもの居場所 ― 子どもの居場所は学生にとっても大切な居場所 (中田 弾)
・児童館と子どもの居場所 (野澤秀之)
■「子どもの居場所」を支えるもの
・乳幼児期の母親の居場所 (松田妙子)
・不登校の子どもの「居場所」を運営する人びと
― それでも「学校に行かなくていい」と言いつづけるために (貴戸理恵)
・里親と子どもの関係 (若狭佐和子)
・「リスクを抱えている」といわれる子どもたち (山縣文治)
・子どもの安全・安心と居場所 ― ユニバーサルデザインで、子どもを守る (安藤啓一)
・法のなかの子どもたち ― 理不尽のなかで生きる (後藤弘子)
・年金・社会保障制度と少子化の中の子どもたち (度山 徹)