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出版社内容情報
未だ不明な点が多い京都の室町彫刻史を中心に、時代の様々な要求に
応えた仏師たちを再評価する。戦火にみまわれながら仏像が造られ続ける中で、
仏像を発注し受容する者たちの意識の変化がその造形に影響を与え、合理性
に勝った箱型寄木造りが採用されたり、膠が多用されたりするなど技法上の改革
があった。近世初頭の有力仏師を育んだのは、胎動期であったこの時代の制度の
枠組みであり造像環境なのである。
【主要目次】
■はじめに
■室町時代の造仏の諸相
・概要/・雲居寺の造仏/・売買される大仏師職/・禅宗寺院の造仏の様相/
・室町時代の再興造仏の遺品/・東寺講堂大日如来像の再興造仏/
・長谷寺十一面観音像の再興造仏/・肖像彫刻の様相
■京都の仏所の変遷と多様化
・七条仏師の系譜/・七条仏師の遺品/・京都の伝統的仏所の動向/・分立する京都の仏所
■南都と鎌倉ほかの仏所の動向
・南都仏所の動向/・椿井仏所の動向/・南都の仏所群/・宿院仏師の動向/
・鎌倉の仏師動向/・在地仏師の活動
■結びにかえて
・図版目録
・参考文献
・特別寄稿「室町時代 東国の造像」 (浅見龍介)
・特別寄稿「九州の室町彫刻」 (有木芳隆)