内容説明
近代京都の琵琶湖疏水事業などで知られる第三代京都府知事、北垣国道(1836~1916)。本書はその波乱に満ちた幕末から晩年にかけての生涯を浮かび上がらせる。幕末の「生野の変」や「天狗」騒動を経て、京都府知事として京都宮津間車道および琵琶湖疏水事業にたずさわり、晩年の北海道庁長官へといたる経緯、そのなかでつちかわれた人脈や行動の考察によって、従来とは異なる人間・北垣国道像を描き出す。
目次
第1章 生野の変と北垣晋太郎
第2章 「天狗」騒動から戊辰戦争へ
第3章 京都府知事北垣国道と京都宮津間車道工事
第4章 琵琶湖疏水工事着工までの経過―琵琶湖疏水(一)
第5章 琵琶湖疏水起工後の政治・社会状況―琵琶湖疏水(二)
第6章 京都府知事最終盤の北垣国道(一八九一~一八九二年)
補論 北垣国道と新島襄
第7章 北海道庁長官から拓殖務省次官へ
終章 北垣の死
著者等紹介
高久嶺之介[タカクレイノスケ]
1947年、現秋田県湯沢市に生まれる。1976年、同志社大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。同年、同志社大学人文科学研究所助手、その後専任講師、助教授を経て教授。1999年、博士(文化史学、同志社大学)。2007年、京都橘大学文学部教授。2017年、京都橘大学退職。現在、同志社大学・京都橘大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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