目次
第1章 神仏習合と儀礼空間(神仏習合の基本形態;社寺行幸と天皇の儀礼空間 ほか)
第2章 神前読経と経典(大般若経の伝播と神仏習合;中世における神前読経の場 ほか)
第3章 神職系図の研究(伊勢神宮の神主系図;『津守氏古系図』の研究 ほか)
第4章 洛中洛外の神仏習合(鴨社の神仏習合;祇園社の成立と観慶寺 ほか)
史料編
著者等紹介
嵯峨井建[サガイタツル]
1948年石川県生。國學院大學神道学専攻科修了。神道学博士(國學院大學)。賀茂御祖神禰宜・京都大学非常勤講師・京都國學院講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hr
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神仏習合の経過の図示が分かりやすい。伊勢の神宮神主たちの仏教への帰依についての紹介部分を特に読む。神宮神主の氏寺の存在や、臨終に際して出家をする平安期の習慣などと組み合わせての紹介で興味深い。しかし、本文の表現の一部から、この著者が神仏習合を否定的に見ていることが垣間見えてしまいバランスを欠いているように感じる。例えば「こともあろうに伊勢の神宮に出家神主が出現する」という表現などは、歴史研究の姿勢としてはどうなのか。國學院や皇學館の史家たちは、こういう踏み込み方をすることが多くないか。2018/05/20