出版社内容情報
《内容》 生と死の尊厳に関わり、われわれ日本人に最も身近かな宗教でありつづけてきた仏教。葬式仏教などといわれる一方、21世紀の現代人が直面している終末期医療を考えるうえで、仏教の果たす癒しの力が見直されている。ブッダの足跡をたどり、仏典をひもとくことによって仏教医学の原点までさかのぼり、あわせて医療の現場への仏教導入の今日的な実践状況や今後のあり方などを、具体的な活動をとりあげて紹介。
《目次》
序文(酒井シヅ)
第1章 私の体得した仏教の教え
第2章 ブッダの医学
1 大医王・ブッダ(名医耆婆/ブッダの医の倫理)
2 ブッダの医学とアーユルヴェーダ(アーユルヴァーダとその歴史/アーユルヴァーダの体質(プラクリティ)/アーユルヴァーダの診断・治療/ブッダの教えとアーユルヴァーダ)
第3章 天台大師の説いた医療
1 智■の生涯と著述
2 『天台小止観』と『摩訶止観』にみる医療(坐禅と病気との関係/病気が起こる様相/病気が起こる原因/病気を治す方法)
3 治療するときの心がまえ
4 十乗観法(摩訶止観)
第4章 日本の仏教の教え
第5章 日本人の信仰心
1 日本人の多神教
2 日本人の宗教観(日本人の宗教観/医学生の宗教観/葬式仏教)
第6章 仏教と医療の融合
1 仏教と医療の融合(薄伽梵KYOTO/仏教情報センター・仏教ホスピスの会/愛媛・仏教と医療を考える会)
2 ビハーラ(ビハーラとは/ビハーラ実践活動研究会(浄土真宗本願寺派)/長岡西病院ビハーラ病棟/診療所のビハーラ活動/韓国のビハーラ事情)
3 仏教とターミナルケア(仏教とターミナルケア/在宅ホスピス/スピリチュアルケア/ケアワーカー専門僧侶の養成)
4 臨終行儀(源信の臨終行儀/『往生要集』/グループホームと仏教的癒し)
5 デス・エデュケーション(デス・エデュケーション(死への準備教育)/飯田女子看護短期大学看護学科/仏教大学専攻科仏教看護コース)
6 長生医学
目次
第1章 私の体得した仏教の教え
第2章 ブッダの医学
第3章 天台大師の説いた医療
第4章 日本の仏教の教え
第5章 日本人の信仰心
第6章 仏教と医療の融合
著者等紹介
杉田暉道[スギタキドウ]
1926年福井県生。1949年横浜市立医学専門学校卒業。1952年横浜市立大学医学公衆衛生学教室入室。1958年医学博士取得。1962年同大学助教授。1964年浄土宗律師取得。1966年横浜市立大学医学部附属高等看護学校長。1978年インド・ブッダガヤで医療事情視察。1987年横浜市港北保健所長兼横浜市保健所長会会長。1989年神奈川県予防医学協会専門医。現在、介護老人保健施設すこやか施設長、日本医史学会理事、日本医史学会神奈川地方会会長、第95回日本医史学会総会会長、国際仏教興隆協会評議員
藤原寿則[フジワラカズノリ]
1938年愛媛県生。1964年徳島大学医学部卒業。1970年スウェーデンのルンド大学留学(文部省海外研究員)、がんの基礎研究に従事。1971年医学博士学位授与さる。1974年徳島大学医学部助教授(放射線医学教室)。1978年藤原胃腸科医院開業。現在、医療法人ビハーラ藤原胃腸科理事長、愛媛大学医学部非常勤講師、日本プライマリー・ケア学会認定医、介護支援専門員、愛媛・仏教と医療を考える会代表
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