大津京跡の研究

大津京跡の研究

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  • サイズ B5判/ページ数 243,/高さ 27cm
  • 商品コード 9784784210732
  • NDC分類 210.2
  • Cコード C3021

出版社内容情報

内容紹介

※天智天皇造営の大津宮の所在地については、多くの学説と論争があったが、1974年の著者による遺構発見以後、数十 カ所の発掘が行われ、構造復原の作業が進められた
※永年にわたる大津京論争に決着をつける、初の包括的な研究集成
※口絵(8ページ25点の写真)および本文収録図版182点


目次

第1章 文献資料にみる大津京
大津京の性格
難波長柄豊碕宮の造営事情/大津京の造営事情/飛鳥浄御原宮の造営事情/ 藤原京の造営事情/大津京の特異    性

文献から探る大津京

第2章 大津京研究史
第1期
寒川辰清の考証/近江名所図会など

第2期
   木村一郎の説/喜田貞吉の説/明治末から大正期の動向/文献にみる崇福寺/文献にみる梵釈寺/梵釈寺と大津   宮/牧信之助の説

第3期
肥後和男の調査/田村吉永の説/米倉二郎の説/足立康の説/柴田実の調査/崇福寺・梵釈寺論争/福山敏男な    どの説/福尾猛市郎の説/昭和40年代の研究

第4期
国鉄湖西線建設に伴う調査/穴太廃寺の発見と大津宮建物跡の発見/大津宮建物跡発見以降の見解

大津京研究の課題

第3章 推定大津京域における発掘調査
大津北郊の発掘調査と地勢

大津宮・大津京の遺構
穴太地域/南滋賀地域/錦織地域

大津京の基準方位

大津北郊における大津京関連遺構検出地点とその問題点

第4章 大津宮の復原
錦織の微地形

大津宮の中軸線

大津宮の復原

第5章 大津京の構造
方格地割に関する問題

京内の寺院と瓦
穴太廃寺/崇福寺跡/南滋賀廃寺/園城寺前身寺院/京内寺院の瓦の性格

大津北郊の渡来系集団
穴太遺跡の集落跡/オンドルについて

第6章 まとめと今後の展望

付 章 南滋賀廃寺にかかる軒丸瓦製作技法

いわゆる一本造りあぶみ瓦
先学による見解/南滋賀廃寺・榿木原瓦窯・近江国庁跡・堂ノ上遺跡等の軒丸瓦製作技法/まとめ

南滋賀廃寺式軒丸瓦製作技法
「一本造り」の用語について/「一本造り」技法の再検討/瓦当裏面の観察/榿木原瓦窯A支群出土瓦の再確認    /「一本造り」軒丸瓦製作の二つの可能性/高句麗の瓦と「一本造り」技法

まとめ

内容説明

大津京は中大兄皇子(天智天皇)が乙巳の変(大化改新)後、律令制による中央集権的古代国家の確立をめざすなかで営んだ都である。すでに宮や京の構造が新しい機構に基づいて造営されたものか、また、それらが天武朝や持統朝にどう引き継がれて、飛鳥浄御原宮や藤原京にどう展開していったかなど、大津京解明は古代史究明に不可欠の命題といえる。本論では、考古学的見地から現時点で到達し得る最大限の方法で大津京の実態解明を試みている。

目次

第1章 文献資料にみる大津京
第2章 大津京研究史
第3章 推定大津京域における発掘調査
第4章 大津京の復原
第5章 大津京の構造
第6章 まとめと今後の展望
付章 南滋賀廃寺にかかる軒丸瓦製作技法

著者等紹介

林博通[ハヤシヒロミチ]
1946年2月1日高知県四万十川中流河畔に生まれる。1964年高知学芸高校、1968年京都教育大学卒業。和歌山県教育委員会文化財課、滋賀県教育委員会文化財保護課、滋賀県文化財保護協会の埋蔵文化財担当技師、係長、専門員を経て、現在、滋賀県立大学人間文化学部助教授。考古学専攻、博士(歴史学)。主要著書に、『さざなみの都大津京』(サンブライト出版、1978年)、『大津京』(ニュー・サイエンス社、1984年)、『古代近江の遺跡』(サンライズ出版、1998年)、『図説滋賀県の歴史』(共著、河出書房新社、1987年)、『近江の古代寺院』(共著、近江の古代寺院刊行会、1989年)、『滋賀県の歴史』(共著、山川出版社、1997年)、『榿木原遺跡発掘調査報告書』I・II・III(共著、1975・76・81年)、『錦織遺跡―近江大津宮関連遺跡―』(共著、1992年)ほか
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