出版社内容情報
内容紹介
先入観を極力排し、奈良・平安時代を連続して考察するこ
とにより、光明子立后論の盲点を衡き、学間的に忌避され
がちな孝謙女帝の復権を果すなど創見に富む著者初の論文
集。
目次
1 皇位と皇統(光明子の立后とその破綻;聖武天皇「彷徨五年」の軌跡―大仏造立をめぐる政治情勢;孝謙女帝の皇統意識;藤原永手と藤原百川―称徳女帝の「遺宣」をめぐって;桓武天皇の皇統意識)
2 場の政治学(参議論の再検討―貴族合議制の成立過程;武智麻呂政権の成立―「内臣」房前論の再検討;議所と陣座―仗議の成立過程;薬子の変と上皇別宮の出現;奈良時代の上皇と「後院」)
3 宮都の構造(初期平安京の構造―第一次平安京と第二次平安京;歴代遷宮論―藤原京以後における;「山背」遷都と和気清麻呂;造宮官と造宮役夫;高野新笠と大枝賜姓;東朱雀大路と朱雀河)
4 律令課役論断章(歳役の終焉―慶雲三年二月十六日勅にみえる「安穏条例」をめぐって;客作児役の史的意義―臨時雑役の源流をさぐる)
付録 「皇居年表」「京職表」解題



