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内容説明
昆虫をこよなく愛する“虫屋”たちが地域を走り回り、文献に埋もれながら探り当てた昆虫食の真実―
目次
第1章 虫の四大珍味 伝統的な信州の味(ジバチ―昆虫食の王様はこれだ!;イナゴ―信州人のみならず広く愛される伝統の味;ザザムシ―世界でも伊那谷でしか食べない超珍味 ほか)
第2章 必ず誰かは食べているおいしい虫(セミ―復活の象徴となる幻の味わい;ゲンゴロウ―昆虫界の水中の王者を食べる;カミキリムシ―里山の象徴は、くせになる食感の持ち主 ほか)
第3章 信州でもあまり食べない世界の昆虫食(カメムシ―意外なうまさ!臭いと味は別物か?;カブトムシ―驚き!世界が食べる甲虫の数々;クワガタムシ―子どもたちのアイドルは食べられるのか ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bianca
48
自分自身、幼少時代にイナゴは食べまくっていたし、気軽な気持ちで手に取ったが度々本を閉じて休憩(汗)幾ら海無し県とはいえ、先人達のチャレンジ精神には敬意を払いたい。醤油・砂糖・みりん・油・塩さえあれば、大抵の昆虫は食べられそうなので、父親(雰囲気的に)さえやる気を出せば、信州に住む小学生の夏休み自由研究にうってつけではなかろうか。昆虫の味は、食べていた餌によって香りが異なるが、老廃物を出し終え、栄養分を蓄えた蛹を食べるのが、いつか来るかも知れない食糧危機において一番効率的だと思った。暑さも吹っ飛ぶ一冊。2016/08/05
あじ
45
私たちはもう、虫を食べる信州人に驚愕し嫌悪を抱く立場ではない事を学びました。世界飢饉を危ぶむ現在、昆虫食が注目を浴びています。信州は地形的な要因から、タンパク質不足を補う為に昆虫を口にしてきた地方。その伝統を文献や聞き取り調査などで紐解き、実際に料理し試食した感想が綴られています。臭すぎるカメムシも、調理次第で甘くまろやかに。やめられない止まらない、かっぱえびせん以上の代役を担ってくれそう。またカイコには未知の可能性があり、研究が進められています。昆虫は救世主となって、人類を生かしてくれる事でしょう。2016/07/13
バニラ風味
25
日本で養蚕が盛んだったころ、繭を煮た後、蛹は何かに使ったのか(食べたのか)ずっと気になっていたのですが、この本を読んですっきりしました。虫の捕獲方法から、食べ方、味の感想まで詳細に書かれていて、そのバイタリティに感心しました。稲を食べた、いなごを食べる…って確かに効率が良いのかも。こおろぎなんかも美味だそうですよ。びっくり、どっきり、そして、面白くて楽しい!読んでみて、食べてみたい!とは思わないけど、今までとはちょっと違い意識を持つようになりました。2016/04/20
ひよこまめ
21
虫を捕獲する過程と調理する過程が楽しい。狩猟本能を刺激されます。私的にはカブトムシとクワガタの詳しい感想が読めて満足。カブトムシは養殖したら食べられそうな気がしてきました。2016/01/18
ようはん
16
虫を食べた経験はイナゴの佃煮を食べたぐらい。東南アジアとかで虫が日常的に食べられているのは知っていたけど、日本だと虫の生息数の問題や抵抗感で普及は難しいんだろうな。結構色んな虫を食べるのに挑戦しているのは面白いけど実際に食べてみたいのはあんまりないな…2020/07/14