内容説明
室町時代、駿河守護に任じられた足利将軍家一門の今川氏。歴代当主らと京の公家・文化人との交流は戦国期まで続いた。中でも内大臣まで務めた正親町三条実望との関係は特筆され、稲葉郷(藤枝市)に屋敷を構え、そこで一生を終えたとも伝わる。本書は、実望はじめ下向した公家、歌人たちの足跡を史料や現地調査を通じて明らかにするとともに、彼らが残した和歌短冊や懐紙などの筆跡を紹介する。
目次
第1部 戦国時代の正親町三条家と駿河国―稲葉郷と駿府周辺の足跡をたどる(正親町三条実望・公兄・実福が生きた時代;正親町三条実望と稲葉郷;正親町三条公兄と駿河国;正親町三条実福とその子・公仲;心岳寺と正親町三条家 ほか)
第2部 今川時代に駿河国を訪れた公家・歌人たち(足利義教の富士遊覧と富士見平;『正広日記』と『あづまの道の記』;正広と宗長;駿河国ゆかりの公家・歌人たちの筆跡)
著者等紹介
磯部武男[イソベタケオ]
昭和51年、藤枝市教育委員会の埋蔵文化財調査員となり、御子ケ谷遺跡(国指定史跡・志太郡衙跡)や若王子古墳群(県指定史跡)の発掘調査に従事する。また、博物館学芸員として藤枝市郷土博物館開館準備や藤枝市史編さん事業を担当する。平成25年、定年退職により藤枝市郷土博物館・文学館長を辞し、平成26年から2年間、高野山に上り高野山真言宗の僧籍に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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