内容説明
百年に一度咲くという竹の花にも似た、美しく儚い命。出逢った男に託されたのは人の世の希望だった。荒ぶる山富士を背景に展開する新説「竹取物語」。
著者等紹介
山口歌糸［ヤマグチウタイト］
１９８５年神奈川県川崎市生まれ。書店員などの職を経て、２０１９年にフリーライターとして独立。２０２０年「竹取の赫野姫、古事記の佐久夜毘売」で市民文芸ふじのみや第４６号随筆の部優秀賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まあやん
3
富士市民です。富士に伝わる竹取物語（天に登らず富士山に登ります）を土台にした小説。時は江戸時代中頃、竹職人、甚六の元に突然現れた５歳ほどのおなごとの不思議な時間。富士山の噴火など史実に基づき、地元の銘菓なども出てきて、なおかつ古事記の大山津見神、木花咲耶姫、竹取物語を融合させたお話になっている。少しまどろっこしいと感じたところもあったが、情景が目の前に浮かぶ文章で、なかなか良かった。2021/09/06
