内容説明
10人の歴史作家が「最新の学説」に挑む!書き下ろし戦国短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
129
歴史って、事実と真実は違ってたりするよね。最近になって新しく資料が発見されたりもする。不思議が一杯。だからこそ面白い。ましてや小説だもの、紡ぎ手によっては解釈も様々だ。そこで、本作はなんと10名の作家による『しずおか』縛りのアンソロジー(凄い企画だわ!)好みは天野さん、秋山さん、木下さん、杉山さん、そして永井さん・・都道府県縛りでいつか全国制覇も夢じゃないかも。2025/04/02
ポチ
41
こんな新説があるのですね。それを基にした10人の作家の物語。完全に検証されてはいないとの事ですが、新たな発見にワクワしますね。2025/03/27
ひさか
23
2025年2月静岡新聞社刊。操觚の会しずおか戦国アンソロジー2作目。谷津矢車:我が君,次郎直虎、天野純希:凪の見た星、秋山香乃:幼馴染み、木下昌輝:家康,買いませんか、蒲原二郎:女難の相、杉山大二郎:哀しみの果てに、鈴木英治:身代わり、早見俊:過ぎたるもの一言坂の合戦、簑輪諒:赤母衣、永井紗耶子:天下人の町、の10編。知っている部分が多い谷津さん、鈴木さんの新説は面白く楽しめるが、他の知らないところは、敷居が高い。というところがありますが、新たな視点が得られるというみなさんの書き方の工夫が凄いです。2025/03/30
kazzz
7
アンソロジーしずおか第2弾。こうしてみると、武将も作家もなかなか「豪華」な陣容。2025/04/29
茶幸才斎
6
北条が進出し、今川が栄華を極め、徳川が独立し、武田が侵攻した戦国「しずおか」を舞台に、10人の歴史小説家が、近年の研究成果である新説を取り入れ、それぞれの持ち味で綴った短編集。ラストを飾る永井紗耶子氏の『天下人の町』が、現代の我々の祈りを代弁する。「どうか、この天下人の町が再びの戦禍に遭うことのないように。人々の営みが、二度と再び失われることのないように。天下をお治め下さいますよう、伏してお願い申し上げます。」(p.348)国の舵取りを担うことの意味と重さを、今の世界の為政者たちは分かっているのだろうか。2025/03/22