内容説明
世界の人々は、笑うかもしれない。かぎりなく幼稚な愚かな夢だ、と。しかし、たとえば、瀕死の病床にあって、薄明の時間を過ごす者にとっては、そうではない。それは、直接の、そして、切実な現実である。私は、幻の一匹の犬であったか―。現実と異境のはざまから、遙かな啓示の光が射しこむ。10年ぶりの新詩集。
目次
楽園
犬の一生
喝采
小さい馬
塩まんじゅう屋
野鍛冶記
燕
死んだ老人
天使
案山子
夜の卵
音楽
厭世
カロル
処世
断崖
無名
幸福
幽霊
象のはなし〔ほか〕
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