出版社内容情報
「「もう行ってもよいかもしれない」1994年晩秋のこと。アッシジに行ってもよいかもしれない。もう希望をかなえるのを許されてもよいのではないか。イタリアのアッシジという町の名を心に留めてから20年も経っていた」(「ほとりにたたずむ」)。
人、モノ、風景、生、死、存在の最深部へ注がれた悲しみの集積―はじめてのエッセイ集。
伊藤悠子[イトウユウコ]
著・文・その他
内容説明
人、モノ、風景、生、死。存在の最深部へ注がれた慈しみの集積。パヴェーゼの目を閉じる子に導かれて…はじめてのエッセイ集。
目次
まなざしのなかを―チェーザレ・パヴェーゼの故郷ランゲ
私の好きな詩人―チェーザレ・パヴェーゼ
ふたりのイズー
ほとりにたたずむ
夕べの風が
「また来るから」
小さな左手
にわか雪
朗読を聴きに
出船
「笈摺草紙」
いとけなさ
北への船路
秋の岸
風もかなひぬ