内容説明
定年後、東京、横浜、オンラインではじめた詩の教室。2017~20年に語られた講義の記録。現在進行形。
目次
1 詩を書くひとに話しておきたいこと(だらだらうろうろわくわく;なぜ詩を書くか ほか)
2 詩の話をしよう 1(自由詩の自由を楽しもう―茨木のり子の詩;言葉は息をしている―川崎洋の詩 ほか)
3 詩の話をしよう 2(詩は西からやってくる―大野新の詩;直接詩人と間接詩人―山内清の詩 ほか)
4 詩につながる考えごと(避けられない寂しさを書く―老人と詩;忘れ去られることの尊さ―さくらももこについて ほか)
著者等紹介
松下育男[マツシタイクオ]
1950年、福岡県生まれ。1975年、上手宰、三橋聡らと同人誌「グッドバイ」創刊。1979年、詩集『肴』にて第29回H氏賞受賞。2005年、阿部恭久、佐々木安美と同人誌「生き事」創刊(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kentaro mori
6
すべての文章がそれ自体ライトヴァースのような ●詩人って、さて詩を書くぞと思って詩を書くのではなく、何を考えてもそれが詩になってしまう人、そういう人のことを言うのではないだろうか。中原中也も、人生そのものが詩だったとか本人が詩のようだったって言われている。この教室でめざすのは、すぐれた詩を書こうとするだけではなくて、みんなが詩になってしまうこと。何を考えても詩になってしまうこと。いやになるほど詩がまとわりついてくること。ただ呼吸をするだけで詩ができ上がってしまう、そういう人になってほしい。2023/02/09
Moeko Matsuda
6
しっとりと、淡々と、人生って別にそれでもいいと思うよ、と肩を叩いてもらったような気持ちになった。私は詩人ではないし、なることもないだろうが、詩人というのがどれほど繊細な感性の持ち主なのかということ、それでいて私のような普通の人とまったく同じような生き物であるのだということを知ることができた。よかったな。穏やかな気持ちになれる一冊。またいつか読み返したい。2022/11/06
garyou
5
引用された詩はすばらしく見えることがある、とこの本にはある。云われてみればそうだなあと思う。小説などもそうで、紹介記事や批評などに小説の一部分が引用されているのを読んで「なんだかとってもおもしろそう」と思うことがある。そういうのって、紹介・批評している人がうまいんだろうな、とこの本を読んで思った。作った作品を認めてもらいたいと思ったり、人の作品を鑑賞してとてもかなわないと思ったりするのは当然で、あとはその気持ちをどう受け止めるかなんだな、とも思った。ここに紹介されている詩人の作品や詩集を読んでみたくなる。2022/07/27
garyou
4
他人の詩を読むとなんて素晴らしいんだろうと思い、自分の書いた詩はなぜダメなのかと落ち込む。それは誰にもあることで、でも好きで書いてるんだから、そんなつらい思いをすることない。素晴らしい詩を書ける人に憧れるけど、どんなにすごい詩を書けるようになってもやっぱり悩むことは「どうしたらよりよい詩を書けるか」で、レヴェルは違うけど結局悩みは一緒。 多分、そうしたことを読み返したくて読んだ。2023/02/23
竹村 雄哉(yuukitakemura)
1
詩がどうとかではなく、感動しました。2023/01/10
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- 和書
- 英和対訳情熱の女