内容説明
「震災以後の詩とは、「パルレシア」の意志としての詩であると私は思う。それは震災と原発事故によって、人間としての権利を剥奪されたことを嘆き訴える声々と、遥かに共鳴しあわずにはいられない」(第一章)。震災後の辺見庸の言葉を導きに、東アジアの詩や、シモーヌ・ヴェイユ、モーリス・ブランショ、吉本隆明の思想、中上健次の詩作などを通して、真実の詩の光を見出していく。現在に問いかける渾身の詩論集。
目次
第1章 パルレシア―震災以後、詩とは何か
第2章 ここは巨大な孤独だ、事物の果てしないコミューンだ―小詩集
第3章 鈍銀色の沈黙に沈んでいる―追悼文集
第4章 アンガジェせよ、と誘う他者たちのほうへ
第5章 エクリチュールの共産主義のために
終章 詩は未来の闇に抗えるか
著者等紹介
河津聖恵[カワズキヨエ]
1961年東京生まれ。84年、京都大学文学部独文科卒業。85年第二十三回現代詩手帖賞受賞。詩集に『夏の終わり』(第九回歴程新鋭賞)『アリア、この夜の裸体のために』(第五十三回H氏賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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