出版社内容情報
饒舌の高みで蟇の眼が
空の裂け目に貼りついている
透明な陽盛りに四散した声は毀れ
迷走する蒼ざめた神話が
三月の空洞を鎖す
(「雲雀」)
「あの地震・津波さらに原発事故はわたしの中に大きな空洞を残しました。その空洞を残したままの現在ではありますが、それは紛れもない私の事実であります」(「あとがき」)。自らの詩の言葉を見つめなおし、詩人としてのアイデンティティをあらためて確立する、9年ぶりの最新詩集。
大島邦行[オオシマクニユキ]
著・文・その他
目次
1(“わが背子を大和へ”の余白に;廃用症候群;湖畔)
2 (無題)(*;**;***)
3(散種;粘土;雲雀)
著者等紹介
大島邦行[オオシマクニユキ]
1949年、茨城県水戸市に生まれる。詩誌「白亜紀」同人。日本現代詩人会、茨城県詩人協会会員。詩集『海または音叉』(1979年・国文社)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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