出版社内容情報
いつのまにかわたしのなかではあのいっぽんの角だけが引き受ける
乱反射の意味がわかる気がしていた サイはたちつくしているだけだった
まさに素朴な直喩が使われ切ろうとしていた
(「素朴な直喩」)
「不思議な孤独の達成点をもった一角獣よ/半盲に近い目で今日も見晴るかすのは/真っ赤に灼けて消えてゆくばかりの森の彼方だ」(「サイ転がし」)。しなやかにしたたかに、闊達な語りのうちに底光りする視線。深まる季節をつらぬいて、一つの生と現在への意志が鋭く交錯する。
倉橋健一[クラハシケンイチ]
著・文・その他
内容説明
しなやかにしたたかに、闊達な語りのうちに底光りする視線。深まる季節をつらぬいて、一つの生と現在への意志が鋭く交錯する。
目次
素朴な直喩(素朴な直喩;サイ転がし;最後の節気 ほか)
裏返しになって赤ん坊(裏返しになって赤ん坊;以心伝心;草むす屍 ほか)
安息日の前に(安息日の前に;訃報があって;ここに居るのは ほか)
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