出版社内容情報
あれが誰だか知らないはずはなかろう/
知らないはずはないのですが実をいうと
それは誰だって かまやしないのです
(「帰、去来」)
陶淵明の隠遁に思いを寄せ、自らの来し方行く末をなぞらえるように身を添わせていく。中原中也、高村光太郎、萩原朔太郎・・・と近代詩を逍遥しながら、自身の言葉を小石のように置いていく。『明石、時、』から7年、注目の第3詩集。
陶原葵[トウハラアオイ]
著・文・その他
目次
岸
卯木―空木
窟
眠、度、処方
柱
あつまってくる夜に
著莪―胡蝶花
帰、去来
渕
廬―イワテ
痾
ひ の うちどころ
点
穴
減築の庭
笥
20×5