出版社内容情報
いつしかなくしたものが わたしのいなくなったあとにも
誰かに 見つめられている 今も。
(「旅唄」)
出会ってしまったら、もう戻れない。移り変わる時のなかで、切り拓き、刻み、均し、掘り、崩し、築き、壊しては作り、進んでいく。意志と呪力の痕跡を記す、新詩集。装幀=菊地信義
日和 聡子[ヒワサトコ]
著・文・その他
内容説明
意志と呪力の痕跡を記す、新詩集。
目次
旅唄
ル短調
古墳
音のない声
城
御礼
ら
店
縄
祀文
蛇行
遊泳
三時
土星の午後
室内楽
三才
砂場
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
34
17
読んだあとに感想を書こうとすると、意味が重たく感じる。そういう〈現代詩〉を書いてる詩人はきまって女性。現代詩にはどうも性差があるのではないか、という気がする。とくに前半の詩がよかった。2019/07/16
ろっか
7
「あのころも どのときも 一緒には居なかったから 今もそうです 互いに互いを知ることのない まだ会えなかったあのころに戻って…」砂の中に埋もれてしまいそうな。不安で心細くて何かにつかまりたくなるような詩集。言葉の意味というより音が響いてきた。『古墳』がよかった。2017/01/09