出版社内容情報
人のこころを慰めるのは
花ばかりではない
油断すると指を傷つける
小さく危険なものにさえ
人はこころを遊ばせる
(「美しいホッチキスの針」)
お湯はいつでも沸かしておこうよ、誰も帰ってこない日も――。不確かな日々が求める、こころを少し明るくするもの。日本語という小さな舟がひとの思いを運んでいく。鋭くもしなやかに、全身でともすことばの灯り、詩28篇。装幀=毛利一枝。
平田 俊子[ヒラタトシコ]
著・文・その他
内容説明
鋭くもしなやかに、全身でともすことばの灯り、詩28篇。
目次
美しいホッチキスの針
犬の年
「イラッとする」にイラッとする
醤油と人間
マドレーヌ発
ミケ子
か
いざ蚊枕
まだか
アストラル〔ほか〕
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yumiha
24
本当は伊藤比呂美詩集を探していたのだが、見つけられなくて、平田俊子を選択した。読み始めは、親父ギャグ的な言葉遊びの詩だったので、ハズレか?と思ふ。でも、その親父ギャグの隙間から、なんや気になるフレーズがチラチラ。そして、「伊藤」と題した詩が!!おお~っ!伊藤比呂美やん。「やせこけ 顔が蛇めいて/そのまま異界へ行きそうだった/危ない時期はしばらく続いたが/それでくたばるほどヤワではなかった」という一節は、確かに伊藤比呂美だと思った。2017/10/22
ベル@bell-zou
23
空想と妄想で紡がれる文字や言葉の戯れと駄洒落に共感したり苛ついたり。「か(蚊)」フェイント三部作の混沌から抜け出したらそこには「アストラル」。”心平”、”賢治”、”高太郎”三人の交流を過不足なく綴り想像の余地を残す。「あと何回」で泣きたくなり「落下」で僅かに血の気が引く。「ゆれるな」311。余震に心も揺れた誰ものシンプルな願い。「寒い春」やり直せない後悔は心を冷やす。”お湯はいつでも沸かしておこうよ”訳もなく沁みた。~まるでバグのような言葉の戯れに半ばまで困惑しながらも途中からは平常心で面白く読めた。2019/02/04
kiho
15
言葉ってこんなに色んな形態を持てるんだ…驚きとおかしみと、そしてちょっとした怖れも感じる文章が、めくるめく連なっている⭐生き生きと文字を重ねる作者の冷静な視点もスゴイ♪2016/06/12
sk
3
機知、特に言葉の意味や響きに関する自在な面白さの発見がこの詩集を形作っている。言葉についての詩、というメタ的な構造が割とはっきり見える。お菓子や奢侈品の類型に該当する詩集だろうか。2015/11/03
savasava
2
平田俊子さんの朗読が先。「か」の朗読はすごかった。これから読みますよというポーズもなく、話している途中から朗読に入る。思考のジャンプが心地よい。こういうくすっと笑える詩がもっと増えたらと思う。笑いは心を開きますから。2017/05/25