出版社内容情報
きみは毎日同じ場所に立ち
いつもの視線で
生活の一行を
見つける?
(「台所」)
朝起きてぼくは詩のことを考えない――会議のこと、ネクタイを締める苦痛、通勤電車の混雑……いつもの一日の始まりには、ほかに考えることがいっぱいある。でも、夜にはまた、詩の森へ分け入るのだ。中年詩人の平凡で単純な生活、でも大切な言葉が今日もここに生まれている。珠玉の41篇を収める、待望の第6詩集。装画=辻憲
金井 雄二[カナイユウジ]
著・文・その他
内容説明
珠玉の41篇を収める、待望の第6詩集。
目次
椅子
おたま
台所
毎朝の素描
蓋と瓶の関係
子どもが見た怖い夢
朝起きてぼくは
姿と形
夾竹桃の枝に
石でもあれば〔ほか〕
著者等紹介
金井雄二[カナイユウジ]
1959年生まれ。個人詩誌「独合点」発行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けんとまん1007
28
朝起きてぼくは、何をしているのか?季節によって、その日によって、毎日違う。それでいて、共通すること、一連の流れもある。何気ない日常の一断面を、柔らかく、時には深く切り取ってみる。そんな身近さを感じる詩もあれば、遠い詩もある。それも含めて、自分が存在する。2018/05/31
mntmt
6
図書館で出会った本。初対面の詩人。初めまして、よろしくお願いします。2024/04/24
私的古本レヴュウ
5
僕は菅原克己全詩集を読んで詩を書き始めた。金井さんも菅原克己を師と仰ぎ、普通の生活の中で詩を書いている。しかし金井さんの詩は直喩も隠喩も用いてないのではないか。文章さえ練って練って、余計なものはそぎ落としている。地味だけど衝撃的な詩集。2021/04/11